収納の工夫をしてキッチンの動線を整え、ついで下準備やカレンダーによる献立・栄養管理がうまくなっても、最大の難関は子どもの食べ具合。「食の好み」「食べむら」「小食」「大食」「アレルギー」など、悩みは尽きません。
 食育・卓育スペシャリストのとけいじ千絵さんに、「食の偏り」「きょうだいの年齢差」「食べる量(小食・大食い)」など、ママ・パパたちから寄せられた具体的な悩みにお答えいただきました。

【夕飯時間を変える最強ルール】
(1) 高木ゑみ 夕飯作りは献立や買い物より収納改善が先
(2) 武蔵裕子 献立は“ついで下準備”で回していく
(3) 献立・栄養管理はカレンダーで 倍量料理で作り置き
(4) 白いご飯しか食べない…年齢別食のお悩みQ&A ←今回はココ
(5) 編集部員のリアルなレトルト・冷凍活用術大公開

食の偏り ケース1
小学校2年生の長女が、そば、うどん、パスタ…などの炭水化物ばかり食べてしまいます。肉や魚は「めんどくさい」といって食べたがらないのですが、やはり、バランスよく食べないと良くないのでしょうか(学校の給食はきちんと食べていると聞いています)。

第二次成長期に差し掛かる10歳ごろには肉や魚を好むように

とはいえお蕎麦、うどんなどは量を少なめにして代わりに小鉢を添えたりサラダやスープを! 食感のしっかりしたものも出し、かむ習慣を

 給食はしっかり完食しているようですが、給食は1日の半分の栄養を賄っているにすぎませんから、たとえ給食をしっかり食べていたとしても家でもバランスよく食事をしなければならないのは言うまでもありません。

 離乳期、幼児期は甘いものや炭水化物などの糖質を非常によく好みます。それが第二次成長期に差し掛かる10歳ごろには味覚にも変化が表れてきます。それまであった、甘いものや炭水化物への執着が薄れ、代わりに肉や魚を好んで食べるようになってくる傾向があります。

 肉や魚が「めんどくさい」という理由は、歯応えのあるものを食べ慣れていないために、かむのが面倒臭いということかもしれません。ですが、給食できちんと食べられているのであれば、家でも食べられるはずですよね。おそばやうどん、パスタは勢いよくすすり、あまりかまなくてもいいので、簡単に食べられてラクなのかもしれません。おそば、うどんにするとしても、量を少なめにして、その代わりに小鉢を添えたり、パスタにサラダやスープをつけたりと、なるべく一汁三菜の形がとれるようにし、さらに食感のしっかりしたものを出してください。

 また8歳であれば「食事は栄養を取るために大切なもの」ということや「なぜこれを食べると身体にいいのか」ということが言葉で理解できる年齢です。子どもだからと頭ごなしに叱るのではなく、理論的に、肉や魚を食べる意義を話してあげるのもいいかもしれませんね。

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