働き方改革が進んでいるとはいえ、急な残業や出張、休日出勤などさまざまな理由で、保育園の預かり時間だけでは仕事が回っていかないこともあります。また、プライベートな用事で子どもを誰かに預かってもらいたいときもあるはず。そんなときの解決策の一つがベビーシッター。「あのときはシッターさんのおかげで助かった!」という記憶のある読者も多いことでしょう。

また、東京都の待機児童対策として始まった支援事業などを活用して、保育園に入園できるまでの間、ベビーシッターを利用するという人もいるかもしれません。

一方、「頼んでみたいけれどハードルが高い」「他人を家に入れるのが心配」という声も聞こえてきます。その背景には、詳しいサービスの内容や使い勝手などの情報を「知らない」ことからくる不安もありそうです。

そこで、日経DUALでは読者とサービス会社へのアンケートを行いました。シッター派遣型の企業を独自指標で1位~5位までランキング。今回はその結果を発表したのち、うち上位2社の評価と分析結果、さらに、編集部が実際に使ってみて分かった詳しい使用感についてもリポートします(他の3社は次回の掲載です)。

【ベビーシッター&家事代行ランキング2019特集】
(1) ベビーシッターと家事代行 事業者選びのポイントは?
(2) 上位5社は? ベビーシッターサービスランキング ←今回はココ
(3) シッターサービス 3~4位の評価と使用感
(4) マッチング型ベビーシッターを使いこなす極意とは
(5) 上位5社を発表! 家事代行サービスランキング
(6) 家事代行サービス 3~5位の評価と使用感

自分がどのような依頼をしたいのかを事前に整理しておこう

 ランキング紹介に入る前にまず、利用者が確認しておきたいポイントをまとめてみた。自分がどのような依頼をしたいのか、事前に自分の中で整理しておこう。というのも、ベビーシッターのサービス内容、料金体系、利用条件などは、企業によって大きく異なる。一例を挙げると、時間帯や依頼内容によっては、1時間当たりの通常保育料金に、割増しやオプション料金が必要な場合もあるが、そのルールは千差万別。自分の依頼したい内容、大切にしたい点を整理して把握しておくことが、ベストなサービスを選ぶ近道となる。

自分が依頼したい内容を整理しておこう

□利用時間帯(平日・土日、朝・日中・夕方以降など)
□頻度(1回限りか、継続的か)
□依頼したい内容(病気のとき、お迎えだけを頼みたい、夕飯時のお世話など)
□緊急を要する依頼が多くなりそうか
□予算(上限、勤務先や自治体などの補助があるかなど)
□望ましいベビーシッターの質

 では、ランキング紹介に入る。

日経DUALが独自の視点で採点

 東京23区など首都圏を中心に展開する、シッター派遣型のベビーシッターサービス企業に対して、今年1~2月にアンケート調査を実施。期日までに回答のあった企業を対象に、独自指標で点数付けを行った。

 なお、アンケート調査に協力してくれたベビーシッターサービスは下記の通り(五十音順)。明日香、サンフラワー・A、シェヴ、ジャパンベビーシッターサービス、タカミサプライ、テンダーラビングケアサービス、HAS(小学館集英社プロダクション)、ハニークローバー、フローレンス*、プティタンジュ(イグジラレート・インターナショナル)、ベアーズ、ポピンズ、マザーネット、わらべうた(HITOWAキャリアサポート)。*は病児保育専門なのでランキング対象に含めず。

 「料金」「質・信頼性」「サービス」「共働きポイント」「ユーザー評価」の5つに着眼し、そこからさらに全23項目に分けて配点。100点満点でランキング化した。読者アンケートでベビーシッターサービスを選ぶ際に重視するものとして回答が目立った「料金」と「質・信頼性」は、このランキングでも特に重視。実際に編集部が試した使用感も点数に反映させた。

 こうしたサービスで重要なのは、実際にシッティングをしてくれるスタッフの人柄で、子どもや親との相性が満足度を大きく左右する。また、対象エリアを限定することで、地域に根差した、良質なサービスを提供している場合もある。

 今回のランキングは、あくまで日経DUAL独自の視点で評価、採点したものだ。

 次ページから各項目の詳細な評価基準の紹介に続いて、ランキング結果を発表する。

<次のページからの内容>

●1位はどこ? ランキング結果を発表!
●「料金」カテゴリーが優秀だったのは?
●シッターの質向上の取り組みや対応率がよいのは?
●インフルエンザのときに病児対応は?
●前日になっても、待てど暮らせど連絡が来ない……