「家事は家族のためにするものだと再認識できた」

 審査の結果、見事優勝を勝ち取ったのは折原さんでした。「他の皆さんが素晴らしかったのでまさか優勝とは。これをきっかけにおうちでももっと頑張ってほしいです」とママ。審査員から「テフロン加工のフライパンなどには傷がつくのでタワシは使わないほうがいいですね」という指摘を受けた折原さん。「油汚れの皿は重ねないほうがいい、とか自分で考えてやっていることは様々ありますが、改めてこうしてルールを教えてもらう機会があると『ちゃんとやろう』と思えるので助かります。色々なツールを使うのは私も好きなので、ツールの使い方についても本当に勉強になりました」(折原さん)。

栄えある優勝者は、丁寧さと速さを両立した食器洗いを披露した折原さん! 応援した家族も大喜びです
栄えある優勝者は、丁寧さと速さを両立した食器洗いを披露した折原さん! 応援した家族も大喜びです

 様々な技を駆使して会場をどよめかせた池浦さんは、タイム差で惜しくも2位でした。ママは「私のほうが洗い残しがあるぐらいで、夫のほうが食器洗いは本当に上手なんです」と称賛。「色々知らない技があって大変学びの多い機会でした。自己流のよくなかった部分も分かりました。改善できるきっかけをいただけて感謝してます。今後も頑張りたいですね」(池浦さん)。

 3位は千葉さん。ママの感想は「手際よくやっていたと思います。家でするより、丁寧だったかな」。「確かに、今日は皆さんに見られていたのでいつもより丁寧にできました。家ではいつも『いかに早く終わらせるか』ばかり考えていたけど、人が見ていなくても、ちゃんとすべきですよね(笑)。これからは家でも丁寧にやりたいです。家事は家族のためにするものだと再認識できたのが今日の一番の収穫です。このイベントがあることを教えてくれたママに感謝したいです」(千葉さん)。

 金さんは、家では課題という「油汚れ」がしっかり落とせていたことが加点となり、4位という結果に。「汚れが落ちているか、ちゃんとチェックしながら洗っていましたね。今日の感じだったら今後はぜひ家でもおまかせしたいです」とママも大満足。金さんは「本当に楽しかったです。このプログラムは結婚する前の男性の必須コースにしたらいいと思いますよ。今後は家でもちゃんと汚れが落ちているかチェックして洗いたいです」と意気込みを語りました。

 5位だった初谷さんは「普段はスポンジの泡立ても意識していなかったので勉強になりました。妻にはいつも色々言われているのですが、あんまりちゃんと聞いてなかった(笑)。洗う前に、まず順番を考えて段取りを意識するのが大事なのですね。こうして客観的にアドバイスをしてもらえるとよく分かりました。段取りよく洗えば、これからは水道代やガス代も節約できそうです」。

 「楽しかった」と異口同音に感想を述べたパパたち。改善点という新たな挑戦を見出し、一様に晴れやかな表情で会場を後にしました。

 食器洗いに自信がないというパパも、今回の参加者のように、自分なりにきれいさや速さにチャレンジしてみてはいかがでしょう。食器洗いの楽しさを再発見できるかもしれませんよ。もちろん、上記で説明した「達人の技」はぜひ使ってみてくださいね。

参加家族全員で記念撮影
参加家族全員で記念撮影

(取材・文/小林浩子 写真/木村和敬)