「洗い物がどんどん減っていくのが楽しかった」

 3人目の金政郁さんは、「食器洗いは10年以上していますが、妻は色々不満みたいで……」。不安そうに見守るママは「やる気は充分なのですが、ヌルっとした油汚れが残っていることも多くて」とコメント。「いつもこんな感じで怒られるんです」とパパがおどけて返し、会場は笑いに包まれます。

 レース開始。「Magicaフレッシュピンクベリーの香り」を手に取り、スポンジを泡立て、鍋から洗い始めます。カレーを作った鍋でした。しつこい油汚れです。お弁当用の小さなシリコンカップにもまごつきます。「うちで使ったことがないグッズなので『これは何だろう』と思っていると思います。頑張れ」とママは声援を送ります。油汚れが残っていないか手でチェックしながらすべて洗い終えて「終了!」の声。

一生懸命なパパに、ママも思わず立ち上がって応援します
一生懸命なパパに、ママも思わず立ち上がって応援します

 4人目は、「食器洗いは週末にするぐらいです」という折原大樹さん。「平日は仕事が忙しいのでなかなか難しいですが、週末は自発的にやってますね。今日はいつもと同じ洗剤とスポンジなので、平常心でいけるかなと思います」とママ。

 「なんかヌメヌメする」と油汚れの強そうな皿に直接洗剤をかけます。実はこれらの皿には、バターとドレッシングが塗られていました。フライパンと鍋にも水を張り、洗剤を垂らしてからしばらく放置。今度はフライ返しを手に取り、固まった汚れをタワシで懸命にこすります。卵焼きのこびりついたフライ返しです。

 興味深そうに見つめるママは「見ているとつい口を出したくなるから、家ではいつも完全にまかせて自由にやってもらっています。だからパパが洗っているところをちゃんと見るのは初めて。見習いたいぐらい丁寧に洗ってますね」とコメント。最後はタワシとスポンジも洗い、シンク内や周囲の水滴を拭き上げて「終了!」。

週末は自発的に食器洗いをするという折原さんは、洗剤を汚れに直接付けたり、調理器具を水と洗剤を張ってつけ置きしたりと丁寧に作業を進めます
週末は自発的に食器洗いをするという折原さんは、洗剤を汚れに直接付けたり、調理器具を水と洗剤を張ってつけ置きしたりと丁寧に作業を進めます

 最後は初谷健樹さん。今日はご家族の都合が合わず単独参加です。「共働きなので、自分ができる家事はやりたいと思って、この冬から食器洗いを始めたのですが、去年よりガス代と水道代が高くなってしまい、今は担当を外されている状態です」と苦笑い。

 卵焼きのこびりついたフライ返しは、爪を立ててこそげとり、最後は洗い桶もスポンジで洗い、水切りカゴへ。「家で使っている洗剤より、継ぎ足す回数が少なくすみ、洗いやすかった。緊張したけど、洗い物がどんどん減っていくのが楽しかったです」

ママルールが意外と厳しく、家では食器洗いをクビになったという初谷さんですが、ママを納得させる食器洗いを習得すべく、やる気は十分!
ママルールが意外と厳しく、家では食器洗いをクビになったという初谷さんですが、ママを納得させる食器洗いを習得すべく、やる気は十分!

ここで、今回のレースで使われた「洗い物トラップ」を詳しくご紹介!
■テーブル
回鍋肉の皿・バターを塗った皿・ドレッシングの皿・納豆のお茶碗・箸・カフェオレのマグカップ
■シンク
肉を切ったまな板・牛脂を付けたタッパー・シリコンカップ2個
■コンロ
カレーの鍋・サラダ油+ラード混合油が固まったフライパン・卵焼きを作ったフライ返し
 これらは、ライオン研究開発本部の研究員で、審査員を務める宮島正樹さんが丹念に作り上げた“自信作”。どんな汚れが待ち受けているのか、挑戦者には明かされていませんでした。