忙しい共働き世代の強い味方である、料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」初期メンバーで、現在はブランディング・編集担当VPとして活躍する小竹貴子さん。2児の母として子育てにも奮闘する小竹さんに、平日帰宅後20分でできる晩ご飯2食分の献立を教えていただきました。1食目の晩ご飯は、子どもも喜ぶ、昭和懐かしい味の「ナポリタン スパゲティ」と「野菜たっぷりの豆乳白味噌スープ」をご紹介。20分で作るための作業フロー付きでお届けします!

(上) 小竹貴子 1週間の献立計画と週1家事休みで楽に
(中) 小竹貴子 夕食のパスタ「朝ゆで」でおいしく時短に ←今回はココ
(下) 朝仕込む白菜ミルフィーユ鍋 夜は火にかけるだけ

朝、パスタをゆでて冷蔵庫に入れておけば、帰宅後の調理が楽に!

日経DUAL編集部(以下、――) 20分でできる晩ご飯、1食目の献立を教えていただけますか?

トマトケチャップの甘酸っぱさとバターのコクがきいた、絶品ナポリタン。優しい口当たりの豆乳白味噌スープとも相性ぴったり
トマトケチャップの甘酸っぱさとバターのコクがきいた、絶品ナポリタン。優しい口当たりの豆乳白味噌スープとも相性ぴったり

小竹さん(以下、敬称略) はい。子どもが好きでわが家の定番メニューにもなっている「ナポリタン スパゲティ」と、野菜がゴロゴロ入った「豆乳白味噌スープ」を作りたいと思います。ナポリタンは私も大好きで、喫茶店などでよく食べるんですが、特に東京・神保町にある老舗の喫茶店「さぼうる2」のナポリタンがお気に入りなんです。ちょっと太めで軟らかめのパスタが甘酸っぱいトマトケチャップのソースとからみ合ってとってもおいしいです。

 自宅でも再現したくて、ネットでいろいろと喫茶店のナポリタンの作り方を調べてみたところ、前日にゆでたパスタを一晩冷凍庫(または冷蔵庫)に入れて寝かせていることが分かりました。ならば当日の朝にゆでて、夕飯の時まで冷蔵保存しようと思い、実際に作ってみたら、麺がモチッとした食感に! それからナポリタンを作るときはあらかじめ「ゆで置き」するようになりました。

―― パスタをゆでるのって、お湯を沸かすところから含め時間がかかりますもんね。朝、ゆでておけば、帰宅後気持ちが楽でいいですね! しかもよりおいしくなると聞けば、やらない手はありません!

小竹 ゆでたパスタに、オリーブオイルまたはサラダ油をかけて冷蔵保存しておくだけなので簡単です。ミートソースやたらこスパゲティもこの方法で作っていて、晩ご飯はもちろん、お弁当にも重宝しています。豆乳白味噌スープもよく作りますが、口当たりがまろやかで、ちょっと濃いめの味のナポリタンともよく合うんです。具材はそのとき冷蔵庫にある食材でOKですが、玉ねぎ、にんじん、ベーコンなど、基本的にナポリタンに使った食材の残りを使っていただければいいかなと思います。メインとスープの食材が多少かぶってしまいますが、そこはご愛嬌(あいきょう)(笑)。使う食材を同時に切ってしまえば一石二鳥ですし、冷蔵庫の残り物も片付くのでスッキリします。

「クックパッド」の初代編集長であり、忙しい子育て世代にむけ、毎日に役立つレシピを数多く配信してきた小竹貴子さん
「クックパッド」の初代編集長であり、忙しい子育て世代にむけ、毎日に役立つレシピを数多く配信してきた小竹貴子さん

―― それはありがたいです。スープのだしは、ベーコンのうまみを生かす感じですか?

小竹 はい。ただ、ベーコンのうまみだけに頼るのでなく、昆布も使おうかと思います。ベーコンなどに含まれるイノシン酸という動物性のうまみ成分と、昆布や味噌などに含まれる植物性のグルタミン酸といううまみ成分をかけ合わせると、うまみがさらにアップするのです。昆布だしの取り方はさまざまな方法がありますが、朝、お鍋に水を入れ、昆布を浸して冷蔵保存し、夕飯を作る際に昆布を取り出して調理を始めると楽かなと思います。もちろん、和風顆粒(かりゅう)だしの素でも大丈夫です。

―― それでは早速、作り方のポイントを教えてください!