腕時計は夏のマストアイテム

―― 夏場は首元や手首・足首を露出させやすい季節ですよね。男性もアクセサリーを着けたほうがいいのでしょうか?

MB まず外せないのは腕時計です。アクセサリーは装飾品ですよね。そもそも着飾って華やかに魅せるのは、女性らしい美しさなんです。一方、男性の美しさは粗野でラフなところにある。装飾を重ねれば重ねるほど、女性的な美しさに近づいていくので、男性がそれをやると嫌味になりかねません。もちろん女性的な男性が好きな人もいると思いますが、一般的な考え方としては、男性は「男性性の魅力」を強めていくのが正しいと思います。

 そこで腕時計ですが、時計には時間を見るという「機能」と「理由」が存在するから、純然たる装飾品ではありません。「装飾になるけど機能品」という面白い立ち位置にあるのが腕時計で、男性が自然に身に着けられるアイテムなんです。腕時計は、手首の寂しさをカバーしつつ男性性も損なわないので、Tシャツのときやシャツの袖を腕まくりするときは、着けたほうが絶対いいですね。

 そして腕時計を着けていないもう一方の手首には、小さいブレスレットでいいので着けておきましょう。細身のレザーブレスでもいいですし、何もなければ奥さんのヘアゴムを借りて手首に着けるだけでも印象は変わりますよ。

―― 首や足首も、何か着けたほうがいいのでしょうか?

MB 重要度としては手首に劣ります。首回りにはネック(襟)があるし、足首は短パンをはいていても靴が近くにあります。でも手首は、半袖を着れば肘から先に何もないわけで、放置状態になってしまいますから。

 もし首に着けるのなら、さりげないネックレスくらいでしょうね。メンズのネックレスって、ホストが着けるようなキラキラしているものや、ゴツゴツしたいかついアイテムが多いですが、そういうものではなく小さなチャームで十分。さりげなくても首は目立つ場所なので存在感はあります。過剰にならないことが大事ですね。

―― 最後に、夏の定番とも言えるサングラスの選び方を教えてください。

MB 実は日本人って、そもそもサングラスがあまり似合わないんです。なぜなら、眉と目の距離が遠いから。欧米人は眉と目の距離が近いから、レンズに眉と目がすっぽり収まります。でも僕らが掛けると、レンズの上から眉が出るから間抜けな感じに見えてしまう。アジア人がサングラスを掛けるのは、実はすごく難しいのです。

 中国人は、それを意識しているのかどうか分かりませんが、大きいサングラスを掛けている人が多いですね。確かに理にはかなっているのですが、それだと装飾性が強過ぎて、さりげなさがなくなってしまう。海外ブランドでアジアンフィットモデルがあるのですが、鼻あてが高くなっていて、レンズが持ち上がるようになっています。レンズが上がると、全部は隠れないけど眉に掛かるくらいになります。これで印象はずいぶん変わるので、そういうものを選ぶといいですね。

 「身近なところでは、どこで買えるの?」という人には、ユニクロのサングラスをオススメします。形がかなりきれいで、鼻あても高めに設定されているから、眉がちゃんとレンズに掛かります。価格も1500円くらいですし、かなりコスパはいいと思いますよ。