メンズファッションをロジカルに解説してくれる、ファッションバイヤー・ブロガーのMBさんに、パパのコーディネート術を聞く本連載。

 独身のころは頑張ってオシャレもしたけれど、結婚して子どもが生まれ、仕事や育児に忙しいDUALパパの皆さん。服をのんびり見に行く暇なんて、ほとんどないかもしれません。それでも、月に一度だけでいいんです。予算を決めて、服を買いに行きませんか?

 買う服の選び方やコーディネートの考え方について、日経DUAL編集部が塾生となり、MBさんに講義してもらいます。妻や子どもたちから「パパ、カッコいい!」と言われるような、オシャレパパを一緒に目指しましょう。今回は8月のコーディネートのノウハウを教えてもらいます。

MBさんの「メンズファッションの原則」については、こちらから

MBの「パパコーディネート塾」3つのルール
●毎月一度は、服を見に行く日をつくる
●お小遣いの中に“洋服予算”を設定する(5000円~)
●予算は“使い切る”。少なくとも1着は服を買う

服にはデザイン、シルエット、カラーの3つの要素がある

日経DUAL編集部(以下、――) MBさんの「パパコーディネート塾」、今回は8月編です。7月編ではクールビズの着こなしについてお聞きしたので、今月は真夏の休日ファッションコーディネートについてご指南お願いします。

MBさん(以下、敬称略) 高温多湿の日本の夏がやってきましたね。いつもの話になりますが、服はすべてをカジュアルにしてしまうとやぼったく見えてしまうので、どこかにドレスの要素を入れるのがおしゃれに見せるための重要なポイントです。ですから、夏場でも大人っぽく、スーツライクな要素をどこかに入れるのが鉄則となります。

―― でも、30度を超えるような真夏日に、子どもと外で遊ぶ場合、どうしてもTシャツ、短パン、サンダルなどに頼らざるを得なくなると思うのですが…。

MB そこにどうやってドレスの要素を入れればいいのか、ということですね。服のコーディネートについて考える際、多くの方はデザインに注目するのですが、服には「デザイン」「シルエット」「カラー」の3つの要素があります。カラーの中には「素材」も含まれます。それぞれにドレス、カジュアルのバランスを考えていく必要があります。

 例えば「デザイン」の場合、ジャケットやスラックスがドレスで、パーカーやスニーカーはカジュアル。「シルエット」は、すらっと細いスーツスタイルがドレスっぽく、緩ければ緩いほどカジュアルに見えます。「カラー」は、モノトーンだとドレスで、カラフルなものがカジュアル。「素材」は、シルクのネクタイやブロードのシャツなどツヤがあるものがドレス、デニムやチノなどシワのあるものがカジュアルです。

 Tシャツ、短パン、サンダルというスタイルでも、「シルエット」「カラー」「素材」のいずれかをドレスに寄せることを意識すれば、大人っぽくおしゃれに見せることは可能なのです。