ドレス寄りで誰でも合わせやすいスニーカーの選び方
MB スニーカーと言われると、NikeのAir Maxのようなボリュームがあるスニーカーを頭に浮かべる方が多いと思います。でも、そうしたスニーカーはコーディネートが難しいんです。ボリュームがあればあるほど、切り替えがあればあるほど、どうしてもカジュアルになってしまうからです。
30~40代の大人がカジュアルなスニーカーを履く場合、着こなしでフォローできればいいのですが、コーディネートに自信がなければ、やっぱり靴も大人らしいドレス要素が入ったものを選んだほうがいいでしょう。そうすれば、デニムやスウェット素材のパンツなどと合わせても、全体のバランスが整いやすいですからね。
―― スニーカーでいうところの、ドレス要素とは何でしょうか?
MB ポイントは大きく三つあります。
一つ目は、切り替えがあまりないデザイン。例えばスリッポンですね。ブランドのロゴや色の切り替えなどがあるだけでもカジュアルに寄ってしまうので、何の切り替えもない黒い靴がいいでしょう。革靴らしくて、子どもっぽさもなく、使いやすいと思います。
二つ目がシルエット。革靴を見ると分かると思いますが、基本的にフォルムが細く、ソールが薄いものが多い。スニーカーはその逆で、フォルムが太くて、ソールが厚い。だから印象がフォーマルとカジュアルというふうに、真逆になるんです。スニーカーの中でも、フォルムが細めでソールが薄い革靴に近い形の靴を選ぶと、大人っぽく見えます。
そして三つ目は、革靴と同じようにレザーの素材を使っているスニーカーです。レザーにもいろいろ種類があって、例えばスタンスミスは同じ白のシンプルなデザインであっても、何種類も存在します。合皮のスタンスミス、スムースレザーという柔らかい素材を使った本革のスタンスミス、ガラスレザーという本革だけど硬い素材のスタンスミスなどです。
ABCマートなどで売っているスタンスミスは、実はほとんどが合皮。合皮のスタンスミスとスムースレザーのスタンスミスの違いは、ボリュームの出方です。合皮も質感は悪くないのですが、どうしてもなじみにくいので、丸みがあってボリューミーな形がいつまでも残る。でも、スムースレザーのスタンスミスだと、徐々にいい意味でくたびれてきて、ボリュームが抑えられるんです。
素材に関しては、ボリュームが出にくいもの、あとツヤ感があるものを選ぶと、スニーカーでもドレスに近い印象になりますね。
一気に話しましたが、この3点を意識してスニーカー選びをすると、比較的コーディネートしやすいものが手に入ると思います。
●【シルエット】細いフォルムに薄いソール
●【素材】スムースレザーやスエードなどの本革