小学校入学に当たって共働き家庭がぶつかるという「小1の壁」。近年よく聞かれるようになりましたが、それがどんなものなのかいまいちよく分かっていない……。そんな保育園児の子を持つママ、パパは少なくないのではないでしょうか?

「1年生の登下校」もその一つです。とっさのときに自分の身を守れる子どもに育てるには、日ごろの親の声掛けが重要です。今回は、ママたちから寄せられた子どもの体験をもとに、子どもの防犯意識を高める方法をご紹介します。入学前に不安をあおることなくできる親の防犯指導とはどのようなものか、子どもの心理を理解した上での親の声掛けについても専門家に聞きました。

【親のキャリア、学童、防犯… 「小1の壁」の乗り越え方特集】
(1) 「小1の壁」は住む街で違う? 自治体「学童」調査一覧
(2) 年長の春から早めに準備 学童の見学とTO DO
(3) 入学後にぶつかる壁と年間スケジュール一覧
(4) 小1の防犯対策 子どもは不審者を見分けられない ←今回はココ
(5) 「学童の壁」 事前の備えと指導員との情報共有が鍵

日ごろの注意喚起が、子どものとっさの行動を左右する

 「小学生の息子が下校中に不審者に追いかけられたことがありました。息子は近くのコンビニに駆け込んで店長に助けを求め、警察に通報してもらったおかげで大事には至りませんでした。とっさに判断できたのは、平時から防犯の指導を受けていたおかげです」

 これは、東京・目黒区に住むあるママから寄せられたエピソードです。息子さんは日ごろから通っていた警察署の少年柔道の先生に、「不審者に追われたら誰でもいいから近くの大人に助けを求めなさい」と繰り返し教えられていたそうで、犯罪に巻き込まれずに済みました。子どもたちに安全セミナーを実施している安全インストラクターの武田信彦さんは言います。

 「気を付けるべき時間と場所は、『一人になる瞬間』です。とくに放課後の時間帯は被害が多く発生しています。本来であれば、『子どもを一人にしない』ことが一番安全ですが、現状では保護者が常にお子さんに付き添ってあげられるわけではありません。保護者の皆さんには、万が一のことを想定して、予防や対処など、身を守るための方法を日ごろからお子さんと話し合ってもらい、自分の身を守る力を引き出していただく必要があります」

 警視庁によると、子どもが犯罪に巻き込まれる可能性が一番高い時間帯は、14時から18時までの間だといいます。子どもが自分の身を守る術としては、「イカのおすし」という言葉がよく知られています。

【イカ】いかない=知らない人にはついていかない、危ないところにいかない
 【の】のらない=知らない人の誘いや車に乗らない
 【お】おおごえでさけぶ=危ない、怖いと思ったら大きな声で叫ぶ
 【す】すぐにげる=人のいるところにすぐ逃げる
 【し】しらせる=周りの大人に知らせる

 これは警視庁が、子どもの痛ましい事件を教訓に、「子どもたちの心に残る防犯標語」として広く呼びかけているものです。

 しかし、親が子どもに防犯のリスクを説明する際には、気を付けなければいけないことも。これから始まる小学校生活に不安を抱かせることがあっては元も子もないからです。相手が子どもだけに、次の3つのポイントを押さえておく必要があります。

<次のページからの内容>
● 子どもの防犯指導「3つのポイント」
● 子どもの特性を理解した上で注意喚起をする
● ただ逃げるのではなく、「どこに逃げるのか」を教える
● 不安をあおらず、その子の性格に合わせて伝える
● 入学準備では、防犯を意識した「名前の記入」を

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