子どもの教育やしつけ、変化する夫婦関係、仕事と家庭のバランス――。子どもの成長とともに、共働きのDUAL世代には様々な難問が立ちはだかります。そんな迷えるデュアラーに「失敗したっていいじゃない。間違ったらやり直せばいいんだから」と温かいエールを送るのは、幼児教育を通して数多くの家庭をコンサルティングしてきたチャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美さん。連載では、家族がチームとして協力し、自分達らしい家族を形成する「ファミリー・ビルディング」の考え方をもとに、DUAL世代のパパやママにアドバイスします。

今回のテーマは「子どものしつけと叱り方」。つい「怒りすぎてしまう」と悩む親たちに、叱った後のフォローの仕方やしつけの在り方、甘やかしの線引きなどを山本さんにアドバイスしてもらいました。

相談「子どもに注意するとき、つい感情的に叱ってしまいます」

Q. 「叱らない育児」を目指して理性的に注意をしようと思うのに、いつも「○○しなさいって言ったでしょ!」「何回言ったら分かるの?」などと、頭ごなしに叱ってしまいます。毎日ガミガミ怒っている自分にも嫌気が差します。

A. 「感情的に長時間怒り続けない」ことさえ、気を付けておけば大丈夫。怒りすぎたなと思ったときは、親も素直に自分の気持ちを伝えてフォローすればいいんです。叱るときは「正解をすぐに言わず、子どもに考えさせる」ことを心がければ、成長の機会にもなります。

 10連休という異例のゴールデンウイークから数週間がたちました。

 4月に新年度が始まり、少しずつ慣れてきた新しい生活リズムが、ゴールデンウイークの間に崩れてしまったという方も多いのではないでしょうか。長期休暇明けにはついついイライラして叱ったり怒ったりしてしまう、という声をよく聞きます。

 いつもお話していることですが、今のパパやママは子どもに理性的に接しようとするあまり、「叱らない子育て」を理想とするような傾向があるように思います。でも、その思いが強すぎると子育て自体が苦しくなってしまいますよね。

 青年期にトラブルを起こした子どもたちに話を聞くと「ちゃんと親に叱ってほしかった」という言葉がよく出てきます。私はあの言葉を聞くたびに、切なくなってしまいます。子どもにとって叱られないということは、「自分に関心を持ってもらえていないんだな」と感じることでもあるのです。

 コップに入れたお水をジャーッとこぼした乳幼児に、「もうやらないでね」と言いますよね。そうすると親の反応を見ながらさらにジャーッとこぼしたりします。子どもは親の注意を引きたいとき、わざと嫌なことをするものです。とにかく親に自分のことを見ていてほしいのです。

 実は、「叱る」ことは、その一番の欲求を叶えてあげる手段の一つでもあるのです。子どもにとって、叱られることは大人が思っているほど嫌なことではないし、むしろうれしいことだったりもします。

次ページから読める内容

  • 「怒りすぎちゃったな」と自己嫌悪にならない親はいない
  • 「感情的に怒り続けない」ことだけ心がけて
  • 「成長してできるようになったこと」を認めてあげる
  • イライラするとき、不安なとき……親も「素直な気持ち」を伝える
  • 「しつけ」は子どもの発達段階に合わせて

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