与えられた環境がベストと考える

 例えば夏休み中、お子さんたちはキャンプに行ったり、塾に行ったりすることがあるでしょう。でも「親にキャンプに行かされた」「親に塾に行かされた」という気持ちで出かけているのであれば、それは自分が「随所」に「主」となれていないということ。つまり「自立」していないのです。

 キャンプに行くのであれば、自分で考えて「こんなことをしたいな」と計画を立ててみようよ。塾に行くのであれば、「夏の間にここまで勉強したいな」という目標を持ってやっていこうよ。勉強ばかりじゃなくて、例えばおばあちゃんの家に遊びに行くのなら、「おばあちゃんの家ではこんなことしたいな」と、自分で決めておこうよ。

 そんなことを、この禅語を用いながら、お子さんに促してあげてほしいと思います。

 与えられた環境をベストだと思って頑張っていくというのが、禅の教えです。だから誰かにやらされているのではなく、あくまでも自分が主体性を持って行動をしていくということは、とても大事なことなのです。