女優の三倉佳奈さんは、4歳の長女と2歳の長男の子育て真っ最中の働くママ。子どもたちとの接し方については、やる気を上手に引き出して、自ら頑張ろうという気にさせてくれた母親の影響が大きいといいます。また、子育てと仕事の両立生活で以前のように自分の時間が確保できない中、常に完璧を求めてストイックだった仕事への姿勢に大きな変化があったそうです。

「おねえちゃんってステキ!」 褒めるのも叱るのも全力で

 自分が親になって改めて思うのは、うちの母はすごいなあということです。幼い頃から「〇〇しなさい」みたいに言われた記憶はあんまりなくて、「〇〇できたの? すごいね」って褒められたことは覚えています。

 私も姉の茉奈も負けず嫌いで、鉄棒では逆上がりができるようすごく頑張ったし、小学生になってからも勉強はそんなに苦じゃなかった。「もっとできるようになりたい」と思っていろんなことを頑張れていたのは、たぶんすごく上手に乗せてくれたおかげだと思います。

 そんな母の接し方で自分が伸びるタイプだったから、私も子どもたちの気分を盛り上げることはけっこうやります。きょうだいに対して、上の子に「おねえちゃんだから我慢しなさい」はよくないと思っていますけど、「おねえちゃんってステキ!」と、いい感じにやる気を起こさせるのには利用しちゃいます(笑)。

 「さすがおねえちゃん、ぴっかぴかに食べられてすごーい!」「お着替えもできちゃうなんて~!」「それ、〇〇くん(弟)にも教えてあげてよ」みたいな言い方はけっこう使っていますね。息子のほうは、ヒーローものにはまっていたりするので、「ヒーローみたいでかっこいい!」って褒めると、服もちゃんと着るし、ご飯もよく食べます。

 褒めるときは、もうめちゃくちゃに褒めます。そうするとやっぱりうれしそうにするし、機嫌よくやるんですよね。4歳と2歳ですから、まだまだそのへんの単純さがかわいくて。母と同じで、私も乗せ上手かもしれないです。

 でも、叱るときも思いっ切り叱りますよ。1歳くらいの頃って、食べ物をポイッと投げたり、わざと牛乳をこぼしてみたりするんですよね。そんなふうに食べ物を粗末にしたときなんかは、めっちゃ怒ります。