双子って、どうしても周りから自然と比べられますよね。だから母は「二人は平等」ということをすごく意識して育ててくれたと思います。「茉奈ができたのに佳奈は何でできないの?」みたいな叱り方もなかったですし。

 とはいえ、小学生くらいのときは「茉奈をひいきしている」って感じたことはいっぱいあります。私は茉奈のほうが母に好かれていると思っていたんですが、後々茉奈に聞いたら、「私は、お母さんは佳奈のほうが好きだと思っていた」と。双子に限らず、きょうだいってたぶんみんなそういうものなんでしょうね。一方を褒めていると、もう一方は褒められていないような気になってしまう。

 母はすごく明るい性格で、いつも「楽しいね」「おいしいね」「すごいね」ってポジティブに声を掛けてくれました。だからすごく気持ちよく成長できたと思うし、私も母を見習いたいなと思います。

楽しいから始めた芸能活動 親になり「仕事」の重みをより意識

 子どもが生まれてから、仕事との向き合い方にも変化がありました。いい意味で「仕事」だという思いが強くなりました。

 というのも、私は子どものときからずっと芸能活動をしているので、学生時代はどこか部活動のような感覚で「好きだからやっていること」という意識があったんですね。楽しくて、周りの人たちも優しいからやり始めたのがスタート。そこから成長し、学生から社会に出て、職業という自覚がだんだん芽生えていきました。

 今も根本は好きでやっている気持ちに変わりはありませんが、特に子どもが生まれてからは、仕事は親として子どもを育て、自立させるためにやっていることでもあるんだということを考えるようになりました。それもあって、一つひとつのことに対する責任がより大きくなったと思います。

「親になったことで、仕事に対する責任をより強く感じるようになりました」
「親になったことで、仕事に対する責任をより強く感じるようになりました」