ファミサポ、病児保育、シッター…いざというときの手段は複数持っておく

 「子どもは頻繁に病気をするもの」という認識を社会に広めていくことは大切ですが、働くママ・パパもいざというときに備えて、選択肢を持っておくことが必要です

 例えば、夫婦で休みを調整する、病児保育施設を利用する、派遣型サービスを利用する、場合によってはおじいちゃん・おばあちゃんに出動願う、近所の人にお願いするなど…。感染症に対応してもらえる施設も、あらかじめ押さえておくと安心です。

 園から早退の連絡が入ってすぐにお迎えに行けない場合でも、ファミリーサポートや近所の人など、人手を確保しておくことは必要なことです。

 様々なサービスがあるので、子どもが元気なうちに、または赤ちゃんがおなかにいる間に、あらかじめ準備しておくといいでしょう。

 自治体によっては、発熱時でも社会福祉協議会のファミリーサポートに対応してもらえます。また、病後児保育を行う園もあります。その園に通っていない子どもでも預けることが可能で、38度5分までの発熱に対応してくれる場合もあります。

 職場の先輩からの情報が役立つのはもちろんのこと、自治体によって受けられるサービスが異なるので、地域の情報に当たってみることが大切です。

 選択肢を持っておくことが、いざというときに自分を楽にしてくれるものです。

 育児・介護休業法は、平成29年3月に改正され、ちょうど平成29年10月1日から全面施行されました。そのようななかで、「子どもは病気をするものだから休んで当然」という姿勢ではなく、子ども、介護、自身の病気、と順繰りに皆に回ってくるものとして、お互いを長い目で見て支え合える仕組みがこの機会に整えられるとよいなと思います

阿真 京子

「知ろう小児医療 守ろう子ども達の会」代表。1974年東京都生まれ。マレーシアの国立大学で日本語講師、外務省外郭団体での国際交流に携わった後、夫と飲食店を経営。長男の病気で救急に駆け込んだことがきっかけで2007年に同会を立ち上げ、各地で乳幼児を持つ父母向けの講座を開催している。

(構成/中島夕子)