一体何をどこまで習わせればいいのか、子どもの習い事についての悩みは尽きません。日経DUALで行った「習い事調査2017」では、子どもの習い事について「後悔」「失敗」の声も数多く寄せられました。

 今回お届けするのは、今注目される習い事についての情報です。2020年英語教科化、プログラミング学習必修化に伴い、どちらの習い事もヒートアップしつつありますが、この他にも同じく2020年の大学入試改革を見据えた「考える力」をつけるための習い事が増えてきています。その中から、日経DUAL編集部で注目する「PDCAサイクル」「キャリア」というキーワードを基にした、習い事をピックアップしました。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 習い事調査2017 何をどこまで習ってる?
(2) 子どもの習い事で失敗、後悔! やらせたかったのは

(3) 最新習い事情報 サイエンス・キャリアが躍進 ←今回はココ!
(4) 読み書き計算の先取りは「自信」を育てるために必要
(5) “世界標準の子育て”に必要な習い事は英語じゃない

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

2020年の大学入試改革、2030年問題も視野に入れた習い事

 前々回前回と、日経DUALの読者のみなさんに、子どもの習い事に関するアンケートを行った結果をお伝えしてきましたが、その中で最も多かった「経験済みの習い事」は水泳で、続くピアノ、英語ともに2015年の調査に近い結果が得られました。一方で「今興味のある(知りたい)習い事(複数回答可)」として「プログラミング教室」(29.9%)、「サイエンス教室」(22.3%)が上位になるなど、新しい流れを感じる習い事が増えていることも感じられます。

 背景には2020年の大学入試改革や、人口の3分の1が高齢者になるという2030年問題もあるでしょう。今、保育園に通う子どもたちが20歳になるころの社会は、若者が圧倒的に少なく、しかも大きな変化が起きる中で「社会を生き抜く力」をつける必要性がますます高まると考えられています。

 そこで、「コミュニケーション能力」や「問題発見・解決の手法や主体的に考える力」を身につけられるような習い事が求められ、提供されるようになってきているようなのです。

 特に注目されるのが「考える力」をつけるための習い事と、ビジネスでも役立つ「PDCAサイクル」、つまり「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」というサイクルを活用する、あるいは活用できるようにするための習い事です。

 なかでも躍進しているのがサイエンス系といえます。

【サイエンス系】大手が続々参入

 サイエンス系(科学実験教室、理科実験教室など)の教室は、まさに「考える力」を身につけさせることができると人気の習い事の一つです。この数年で、栄光やベネッセホールディングス、学研といった、大手が続々教室を展開しています。いずれも単なる「理系人間」を育むことを目的としているのではないのが特徴です。

 次ページでは具体的な教室を見ていきましょう。

<次のページからの内容>
・ 実験でPDCAサイクルを実践
・ キャリア系習い事で論理的な考え方を身につける
・ コミュニケーション力やプレゼン力を高める習い事
・ 運動系注目のライザップキッズがコミットするのは?
・ 習うのはもはや運動だけではない