「叱っても聞かない」「同じことを繰り返す」どうすればいい?

 男の子の子育てにおいて、親を最もイライラさせるのは「叱っても全然聞いていない」「何度言っても同じことを繰り返す」など、叱る場面での行動パターンではないでしょうか。

 男の子は、特有の学習の仕方をしていくためにこちらの理屈が通りにくく、「泣かないのよ」「静かにするのよ」という注意も、一度ではなかなか学習できないことがあります。ママとしては、「注意すれば聞いてくれるだろう」ということを前提にしていますから、ストレスがたまってしまいますね。一方のパパは、男の子の行動が理解できるがゆえに「子どもってそんなものじゃないの?」と、比較的おおらかに捉えていたりします。

 あくまでも一般的な傾向としてお話ししたいと思いますが、一度に一つずつしか学習できないのが男の子の特徴です。一生懸命「今」を生きている男の子にとっては、「ついでに何かをする」ということがとても苦手なのですね。

 一方の女の子は、未来に向かってのプロセスを気にしながら生きています。例えばママも、お昼ごはんを食べながら家族に夕食のメニューの希望を聞いたりすることはないでしょうか。それは、夕食が外食なのかおうちごはんなのか、おうちごはんの場合はメニューによって今日のお買い物の内容が変わるなぁ……などと先のプロセスを考えているからですよね。しかしパパにとっては、お昼ごはんを食べているときに夕食のメニューを考えるのは、ハードルの高いことかもしれません。

 逆に、目の前に目標や目的があったときの瞬発力、集中力がすごいのは男の子です。女の子のように、満遍なく、そつなくこなすのは苦手ですが、主体的に関わりたいと思ったことにはものすごい力を発揮しますから、本人が「やりたい!」と思えるように動機付けをして、自分で目標や計画を立てさせることがとても大事です。

男の子のタイプによって効果的な「叱り方」も変わる!

 そんな男の子の特徴を理解していないと、ついつい他のお子さんと比較したり、必要以上に叱ったりすることが増え、お子さんを追い詰めることにもなってしまいます。親としても同じことを何度も言うことになり、「ノイローゼになりそう!」ということにもなりかねません。

 男の子に注意をするときは、タイプによってコツがあります。下記のように、男の子のタイプを「活発」「物静か」と「おおざっぱ」「細かい」の2軸で分けるとしたら、お子さんはどのタイプでしょうか。

 例えば、「活発かつ大ざっぱ」なやんちゃタイプには、何度も小言を言ってしまいそうになるのをぐっとこらえ、「一度に一つのことだけ注意する」ことを心がけましょう。「物静かで細かい」タイプにも、畳み掛けるように色々言わず、「ポイントだけを話す」ことに注意してみてください。

■男の子の「叱り方」のコツ

 大切なことを効果的に伝えるためにも、ぜひお子さんの性格や行動タイプを意識して、実践してみましょう。