レジャー費は積み立てる必然性がない?
中嶋(以下、中) 相談内容は貯金がなかなか増えない、だから住宅ローンの繰り上げ返済の原資がためられない、とのことでしたけど、事前にいただいた予算配分表を見ると、貯蓄はしてますよね。レジャー費とか繰り上げ返済用とか教育費とか……。あと、エクセルでいただいた予算表は収入、貯蓄、支出の順に並んでいます。一般的には収入-支出=貯蓄、となりますのでその順番で書いたほうが分かりやすいと思いますが、何か理由でも?
妻 それは収入から貯金を先取りして、残った範囲内でやりくりする、という流れでそうしてます。これまでは、貯金を先取りして生活費を払って、それでもまだ余っている状況、つまり黒字だったんです。でも今はそこが赤字で。
中 うーん、さきほどお話ししましたけど、細かくやるとかえって全体が見えなくなるという状況に見えますね……。貯蓄は実際ゼロではないわけですよね。
妻 支払いに備えてためていて、実際にはすぐに使ってしまう状況なので、あまりプラスという感じではないです。
中 ここまで細かく分類してる理由は何かありますか? あ、もしかしたら口座も分けていたりしてます?
妻 ハイ、教育費とレジャー費は別の銀行に入れてます。今までは封筒に現金を入れる際にATMから引き出しをしてましたので、そのときに引き出した中からそれぞれ積み立て用の口座にお金を移してました。
中 それもかなり袋分けと並んで面倒ですよね。
妻 すごく面倒です。ただ、これも食費と同じで、別の口座にしておいたほうが何のためにいくらたまってるのか、はっきり分かるのでよいと思っていたんですが……。
中 この中で実際に積み立てといえるのは教育費と修繕費と繰り上げ返済用の3つくらいですよね。将来の修繕とか繰り上げ返済のために積み立てるのは分かるんですが、レジャー費とか固定資産税は年内に使ってしまうので、積み立てる必然性があるのか、という気がするのですが。
妻 レジャー費は月5万円で年間60万円ためてますけど、別にしておかないと100万円とか使ってしまいそうなのでそうしてるんですけど、意味ないですか?
中 ああ、なるほど。何となく分かりました。これも発想としては袋分けと同じわけですね。面倒でなければ続けてよいと思うんですが、手間がかかるのと、レジャー費を支払う際にこの口座からお金を引き出す手間がかかるわけですよね。どっちにしろ近い将来に使うのであれば、ためる段階ではなく使う段階で60万円まで、と決めておけば問題ないと思いませんか? 教育費みたいに将来発生する高額な支出に備えてお金をためるのはまだ分かるんですが、レジャー費とか固定資産税のために口座を切り分ける必然性はほとんどないと思うんですね。
中 現状で貯蓄といえるものは、すぐに使わない教育費と修繕費と繰り上げ返済用の積み立てですね。あとはiDeCoは老後のための貯蓄です。運用方法は別にして、広い意味で資産形成です。これに毎月の生活費の余りである4万円も加えると、今の時点では全部合わせて毎月18万円はためていることになります。以前は毎月20万円ためていたのにそれが激減した、というのは生活費の余りが20万円だったものが4万円に減ったから激減しているように見える、ということなんですね。で、これが時短勤務での復帰後にマイナスになってしまうので「赤字」と表現していると。
妻 そうですね。どうして減ったのか分からないんですが……。