子どもの希望進路、一番人気は「私立中学受験→国公立大学進学」
子どもにどのタイミングで受験をさせるかは、家庭の価値観などによっても大きく違うが、前提として、「子どもの希望が第一」というもの。そのうえで、親の希望として一番多かったのが「地元の公立小学校→私立中学受験→国公立大学受験」のコースだ。中学受験は私立が43.6%、国立が22.2%、公立が34.6%とかなりの割合に。小学校受験は、私立が5.1%、国立・公立は6.2%となっている。大学では国立・公立希望が45.5%で、海外大学受験を考えている親も19.5%いる。
なぜ中学受験をさせたい親が多いのだろうか。
「大学から逆算すると、中学校まで公立というのはハイリスク」(0歳、2歳)、「地元の中学校のレベルに疑問あり」(0歳、2歳、年中)、「地元の公立中学は中学受験の残りの集まりといわれている」(小1、小3)などと、公立中学への不安が、私立中学受験を考える大きな要因となっているようだ。
また、「高校受験では内申点が大きいと聞くと、中学入学後からずっと受験を意識しなくてはいけないのかと不安」(小1、小6)、「中高6年間は受験勉強に煩わされず、課外活動などのびのびと楽しんでほしい」(小6)という意見も中学受験志望組に多く見られる。
一方で、「公立中学→高校受験」を選択する人は経済的理由を挙げることが多い中、「中学までは公立で多様性を学び、高校は教育理念が本人の性格に合った私立高校を選択して、満足しているようだ」(中学生以上)と、本人が主体的に学校選びができる高校受験のメリットを語る先輩ママも。「親の敷いたレールの上を歩んでほしくないので、高校まで公立」(2歳)と、公立の学校選びが子どもの自主性につながるという考えもある。
中学受験より前の幼稚園&小学校のお受験では、子ども時代を受験で煩わされないことが最大のメリットと考えている人が多かった。
「中学や高校受験は大変なので、小学校受験をして、エスカレーター式で最低高校まで、できれば大学までいってほしい」(1歳)、「バイリンガル小学校に進学して国際バカロレア(のディプロマ)を取得。大学は国内・海外から選んでほしい」(1歳、年中)。小学校から私立となると、費用面の負担も大きくなるため、「経済的な理由で国立の小学校に入ってほしい」(年長)と、国立狙いのお受験組も少なくない。
大学受験では「国公立大学、早慶上智、最低でもMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)」という意見が目立つ。なかには「国立大理系志望」(年少、小4)、「東京医科歯科大レベルの国立大に進んで医者か歯医者になってほしい」(2歳、年中)など、具体的な学部や職業を描いているケースもあった。
また、子どもが小さいうちから、高校での留学や海外大学進学を視野に入れている人も増えている。「短期でもいいから海外留学してほしい」(小1)とイメージするだけでなく、「普通の子どもだからこそ、海外大学へ進学させたい。公立高校で1年留学して海外大学へ、もしくはISAK(ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン)のようなインターナショナルスクールから海外大学を目指す」(0歳、小3、小5)と具体的な時期や進学ルートを考えている親もいた。