海外留学は7割以上の親が希望

 留学を「できればさせたい」は56.4%と半数超え。「必ずさせたい」の16.3%と合わせると7割以上の親が海外留学を考えている。留学時期としては、大学が72.2%と最も高く、次いで高校の63.4%、大学院の26.3%。手段としては学校の留学支援や交換留学などの制度利用を考えている人がほとんどだ。

 「日本語、中国語、英語を使いこなせるようになってほしい。高校までは国内で、大学は海外に進学して、日本の精神を持ちつつ国際感覚を養ってもらいたい」(1歳、年中)。「語学留学ではなく専門分野を伸ばす意味で留学させたい。最低でも基礎的な日本語力を身につけてからの留学をさせたい」(0歳)。グローバル時代に向けて、語学力はもちろんだが、留学で多様な価値観を得て視野を広げてほしいというのが親の希望のようだ。

教育費、学校選び、本人の意欲…進路選びでは不安や疑問がいっぱい

 子どもの将来の進路選びについて不安に思っていることを聞くと、まず上がる声が学費の高さ。「3人目妊娠中のため、学費も3倍。全員理系私大、大学院希望だと金銭的にきつい」(2歳、年中)、「塾の費用が高い」(中学生以上)「費用の面で不安。国立大学の受験倍率が以前よりかなり高くなっている」(1歳)、「私立に行かせるため借金地獄になったり留学費用まで負担して、将来本当に食べていける資格や職種につけるのか」(小6、中学生以上)。「本人の希望を尊重して、私立中学受験を決めたが、正直、今後塾や私立校の学費が払えるのか不安」(小4)という人も。

 また、様々な選択肢があるだけに、学校選びについて不安に思っている親も多い。「選択肢が多くてどう絞れば良いのか悩む」(2歳、小2)。公立か私立かを考えるときには、「公立中学の教員と授業の質が心配。しかし、中学から私立だと学費が続かない」(小6)というジレンマに悩む人もいるようだ。一方で、安心を求めて私立一貫校に入れたが、「せっかく小中高一貫教育校に入れたのに、中学で成績上位クラスに入れなかったらと思うと不安」(小1)と、入学してからもその後の進路で不安を抱えることも。

 受験期間が2~3年と長期にわたる中学受験では、子どもらしい時間の過ごし方と受験勉強の両立という問題もある。「できる限り様々な学習や経験をさせたいが、中学受験と習い事の両立ではどれも中途半端になってしまうのではないか」(小2)、「男の子なので、中学受験勉強をする小学校高学年の時点で勉強に興味があるか分からない」(2歳、年中)。

 ほかにも、「共働きなので、子どもの受験にどれだけ関われるか」(2歳)、「夫婦の意見が中学受験で合わない。夫婦ともに都会の中学受験の知識がなく、大変さがよく分からない」(年中、小2)など、家族のサポートのあり方への不安や、「2020年の入試改革でどのくらい今の入試と変わるのか、いまだに全体像がつかめないのが不安」(中学生以上)など大学入試制度への不安などが寄せられた。