ビリー役は、舞台経験ゼロからのチャレンジ

 ちなみにこの日、ビリー役をつとめた山城力くんは、“5人目のビリー・エリオット”。2016年12月の最終オーディションを終えて発表されたビリーは、4名。山城力くんはビリー役には合格せず、「トールボーイ」に配役されたのですが、諦めずに練習を続け、公演直前の約2カ月前にビリー役に大抜擢されました。

 山城力くんは、舞台経験ゼロからのチャレンジだったそうです。9歳のときに「ビリー・エリオット」のDVDを見てビリーに憧れ、「ダンスをやりたい!」と一念発起。ところがご家族の反対もあり、ダンスを諦めかけていた10歳のとき、偶然「ビリー・エリオット」のオーディションが日本で始まることを知ったそう。当時、家族でシンガポールに住んでいた山城力くんは、反対するご家族を説得し、なんと1人で帰国し、オーディションを受けます。

 家族みんなに心配され、反対されても「絶対にビリー役のオーディションを受ける!」と譲らなかったそう。最後はシンガポールの空港で、お父さんが「ビリー役になって戻ってこいよ。男の約束だ!」と日本へ送り出してくれたそうです。公演初日から1カ月近くが過ぎた8月20日、山城力くんは見事に“5人目のビリー・エリオット”として初舞台に立ちました。

 劇中には、ビリーのお母さんが、我が子ビリーに宛てた手紙が登場します。私がえんちょーをつとめる「ホリプロ保育園」では、山城力くんのお母さんから力くんに宛てたお手紙を、読み上げさせていただきました。どんな思いで息子を見守り、支えてきたのか。手紙には、その切なる母の思いが綴られていました。

▶︎山城力くんのお母さんからの手紙

 山城力くんをはじめ、5名のビリーたちは、厳しいレッスンを積んでがむしゃらにチャレンジし、今舞台に立っています。夢に向かうその姿は、まさに、ビリー・エリオットそのもの。だから、こんなにも心を揺さぶられるんです。

 子どもが夢に向かって、一生懸命がんばる姿は、本当に人の心を打ちます。ぜひ家族で足を運んでみてはいかがでしょうか。

▶︎ミュージカル「ビリー・エリオット~リトルダンサー~」
 http://billyjapan.com