日本語の授業が組み込まれているスクールも、要注意は長期休暇

 とはいえ、英語力はどれくらい身につくのか、親も英語力が必要なのか、共働きでも通うことができるのか、インタープリを選ぶときのポイントは?日本語は教えてくれるのか、卒園後の進路――など、わからないことは多いのではないでしょうか?そこで、専門家の意見をもとに、インタープリに関するQ&Aをまとめてみました。

[Q1]英語力はどれくらい身につくの?
 英語以外を禁止している「オールイングリッシュ」のスクールが多いため、年長になるころには、先生や友人と英語で支障なくコミュニケーションできる能力が身につくといわれます。ただ、カリキュラムや先生のレベル、ネイティブスピーカーの子どもの割合などはスクールによって異なります。スクール見学に行って実際に子どもたちの英語力を確かめるのがおすすめです。見学に行った際、 自由遊び中や先生が見ていない瞬間に子ども同士がどの程度英語を使って会話しているかチェックしてみましょう

[Q2]親も英語力が必要なの?
 英語が苦手だと感じている親にとっては気になる疑問ですが、保育園・幼稚園タイプやアフタースクールタイプのインタープリでは、保護者が英語を話せなくても問題ない場合も。ただし、連絡帳の記入や送迎時の先生とのやりとりなどで英語を使う機会もあります。より積極的に子どもの成長に関わりたいと思えば、保護者も英語を理解する努力は必要になってくるでしょう。

[Q3]共働きでも通うことができるの?
 幼稚園と同じように、午後1時か2時くらいまでを基本時間としているスクールが多いです。ただ、保育園のように早朝保育や延長保育を実施しているスクールも、少ないですがあります。そうしたサービスがない場合は、ベビーシッターなどに送迎を依頼するか、普通の保育園や幼稚園のあとに、送迎のあるアフタースクールを利用する手もあります。

 要注意は長期休暇です。日本の保育園は、長期休暇中も保育がありますが、インタープリの中には、夏季休暇があるところも。サマースクールは別途料金が必要なところが多いです。

[Q4]インタープリを選ぶときのポイントは?
 スクールの教育方針は様々です。家庭の教育方針に合ったスクールを選びたいもの。スクールの教育方針に共感できるかどうかがポイントになります。先生の数は多くても10人程度。教育理念が先生の言動に反映されているかも確認しましょう。
 先生の子どもへの関わり、子どもたちの英語力も大切なチェックポイント。複数のスクールを見学して、違いを見比べてみましょう。

 英語の授業を見学し、先生の子どもへの関わりをチェックしましょう。よいスクールは、一人ひとりに丁寧に発音を教えるなどきめ細かな指導をしています。見学するときは、入園対象のクラスだけでなく、上の年齢のクラスまで順に見学するのがおすすめ。英語力がどのくらい伸びていくか、保護者のかたも感じられるはずです。

[Q5]日本語は教えてくれるの?
 私立・公立を含めて「日本の小学校入学も考えている」という家庭も多いため、カリキュラムに日本語の授業が組み込まれているスクールも多くあります。例えば、日本語のみで授業を行う日を週に1回設定している、希望者を対象に通常保育後に週2回の日本語講座を実施している、など。日本文化を大切にして正月や節分、七夕などの伝統行事を年間行事に取り入れているスクールもあります。

[Q6]卒園後の進路は?
 「で、小学校はどうするの?」。インタープリを検討する際に、よく浮上する質問です。小学校、中学校、高校まで一貫したインターナショナルスクールの付属校に通った場合は、多くがそのままインターナショナルスクールへ進学していきますが、保育園・幼稚園タイプ、アフタースクールタイプでは、その後の進路は様々です。インターナショナルスクールを選ぶ人もいれば、日本の私立小、公立小を選択する人もいます。インターナショナルスクールの卒業生が、日本の大学受験に挑戦するのは容易なことではありません。特に理系のトップ大学への進学はかなり難しいといえます。小学校入学時が大きな分かれ目となるため、大学まで見据えて将来を考える必要があります。