インターンシップから政治の世界へ 日本を俯瞰して見る経験を積んだ

―― 大学院卒業後は、議員秘書へと政治の世界に進みました。教育ではなく、政治の分野へ進まれた理由はなんですか?

小宮山 韓国に留学しているときにアジア政治学を学んだのですが、自分は日本の政治について何も知らないとがく然としたんです。社会に出るには政治のことも知っておかないといけないと考え、すぐに日本で唯一インターンを募集していた政党に連絡を取り、帰国後インターンに参加させてもらいました。

―― 行動力がありますね! そしてインターンを経て、国会議員の秘書になられて……。

小宮山 民間企業に就職することも考えましたが、インターンを通して政治の世界が楽しくなってきたんです。教職免許も取っていましたが、先生になってクラスの生徒や保護者の方とだけ密に接するよりも、まずは大きな図を見てから、自分のこれからをどうしていきたいかを考えていきたいと思ったんですよね。俯瞰して見てみたい、という気持ちがありました。

 私の性質を考えても、社会に出たうえで、別のパーツから教育に関わることを最終目標とするほうが、向いていると思ったんです。3時間同じ場所に座っているのは、今でも苦手なので(笑)。

―― 秘書としてのお仕事はどんなことをされましたか?

小宮山 ありとあらゆることですね。衆議院の議員の事務所は零細企業のようなものなんです。1人の議員に通常4、5人の秘書がつくのですが、私がついていた議員の国会にある事務所は私1人でした。

 朝から晩まで土・日曜まで働くのが当時当然の世界。2日間の出張のはずが気がつけば地方に3カ月住んでいたり、真夏のイベントでカエルの着ぐるみを着たり、今となっては色々なネタがあります(笑)。もちろん公式の場で使う資料を集めたり、行政機関をはじめ、様々な方と接したりする機会にも恵まれました。秘書として働いていた期間に、今度はチュニジア政府の奨学金を得て、チュニジアに留学することもできました。貴重な経験だったと思っています。

政府奨学金を利用し、チュニジアに留学。アラビア語を学んだ
政府奨学金を利用し、チュニジアに留学。アラビア語を学んだ