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24時間体制の保育園の現場や、保育士、親に取材した映画
清水(以降、――) 「エイビイシイ保育園」の片野清美園長からのお手紙をきっかけに、ドキュメンタリー映画『夜間もやってる保育園』を撮られたそうですね。監督は、もともと保育園の実情に関心をお持ちだったのでしょうか?
大宮浩一監督(以降、大宮) 保育園に関しては一般的な知識しかなく、特別関心を持っていたわけではなかったのですが、これまで介護に関する映画を何本か撮ってきたので、生活をケアするという点で似ているテーマではないかと感じました。
―― 保育園の現場や、預けている親たち、保育士の方々に非常に細やかに取材をされていて、映画を拝見して、それぞれの状況や思いがとてもよく伝わってきました。取材して、監督はどのような思いを抱かれましたか?
大宮 親の側、特にお母さんにお話を聞く機会が多かったのですが、育児と仕事でパツンパツンになっている感じと、預けることができてホッとしている、その両面を持っていらっしゃることが印象的でしたね。
―― 夜間保育を利用されている方には、どんな方がいますか?
大宮 公務員や病院、マスコミで働いていらっしゃる方、夜にお店をやっていらっしゃる方、昼と夜とで仕事を掛け持ちしている方、残業でお迎えが遅くなってしまう方もいますね。今回、取材した保育園は時間に関してフレキシブルな対応をしていて、残業で遅くなる親御さんたちも安心して預けられる印象でした。
―― エイビイシイ保育園は、給食にオーガニックの食材を使うなど、とてもしっかりした保育方針ですよね。監督から見て、経営に関しての苦労や、保育士さんの人手不足といった問題を感じることはありましたか?
大宮 それはあまり感じませんでしたね。夜間保育園は夜勤もありますし、昼間のみの保育園よりも大変な部分はあると思いますが、強い意志を持って就職された保育士さんが多いのかなという印象を受けました。