この連載では、大人の理想の睡眠は夜23時までにベッドに入り、7時間眠ることですとお伝えしています。でも、疲れているのに眠れない、夜中に目が覚めて眠れなくなるという睡眠障害に悩むDUAL世代も多いようです。また、仕事・育児・家事をやりくりしていてあっという間に23時を過ぎてしまう、睡眠がこま切れになるなどの睡眠の悩みもよく聞きます。そこで今回は、睡眠障害になりにくい眠り方や、睡眠時間を確保するコツを成田奈緒子さんにお話いただきます。

コツその1 週末の寝だめはNGです!

 こんにちは。小児科の成田奈緒子です。

 この連載で何度もお話ししているように、夜23時までに就寝する習慣のない人は、細胞の老化が早まります。肌もそうですし、脳もそうです。がんの発症率や肥満、鬱病の発症率も高くなっています。

 長生きしたいなら、夜23時までに寝るに越したことはないのですが、早く寝ようと思っても眠れない、疲れているのに眠れない、寝ても眠りが浅い、夜中に目が覚めて、眠れなくなってしまうなど、睡眠障害と呼ばれる症状に悩まされている人が増えています。

 睡眠障害の症状があり、寝不足のまま働き続けているママもいるかもしれませんね。

 実は「これをやったらあなたも必ず睡眠障害になります」という悪いお手本がひとつあります。それはなんだと思いますか?

 答えは、週末の寝だめです

 週末に、平日より2時間以上、たくさん寝る人は要注意。寝不足をした分を取り返したつもりでいても、平日になると“疲れているのに眠れない”“寝ても眠りが浅い”といった睡眠障害の症状がぐんと多くなってしまいます。

 これを防ぐために、週末の睡眠は平日のプラスマイナス1時間以内に抑えることが大事。

 繰り返しお伝えしているように、大人にとっての理想の睡眠は、午後23時から午前6時まで7時間眠ることです。平日はできるだけこの時間帯に眠るようにし、週末はプラスマイナス1時間くらいの睡眠時間に抑える。これを繰り返せば、まず睡眠障害にはなりません。 

 ちなみに14時台までの20分以内の昼寝は、脳の活性化につながるので、脳を休憩させるという意味でも、休んでかまいません。ただし、午後3時以降の1時間以上の睡眠は、夜の睡眠を阻害するのでNGです。