コツその4 朝食をしっかり食べ、夜は軽く。食生活を変える

 日本の家庭は夜にやらなければいけないことが多過ぎるのも、私は問題だと思っています。皆さんの家庭を振り返ってみるとどうでしょう。このような感じではないでしょうか。

 仕事から帰ってきたら、取る物も取りあえず子どもに宿題をさせ、夜ごはんの支度をします。しかも、夜こそたくさんの品数を作らなければといって、準備にも下ごしらえにも調理にも時間をかけます。夜ごはんができたら子どもにごはんを食べさせ、洗い物をして、家族がひとりずつ順番にお風呂に入り、明日の登園・登校準備をして、テレビを見て子どもを寝かしつける。子どもが寝たら、持ち帰り仕事をして、洗濯を済ませ、それからインターネットをチェックして、話題の動画を見て……。なんだかんだのうち、あっという間に寝るべき時間の夜23時を過ぎてしまいませんか? 

 早寝早起きのリズムをつくりたくても、これではなかなかうまくいきません。よりよい睡眠のためには、夜の時間をスリム化することがポイントです。

 テレビを見なくてもお風呂に入らなくても命に関わることはありませんが、食は違います。帰宅してからやることのうち、外せないのは夜ご飯です。ただし、夜の食事は消化のいいメニューがいちばんです。

 食事のとり方として、朝ごはんは軽く、夜ご飯はしっかり食べるというご家庭が多いと思いますが、いちばんの理想はその逆です。お腹に重いものをドカンと入れてしまうと、消化機能に大きな負担がかかり、熱を発生して寝苦しくなったり、気持ちが悪くなったりするなど眠りを阻害することがあります。

 パパもママも夜遅くまで仕事をして、夜遅く帰宅する方がたくさんいますが、夜の22時や23時に帰ってきて、揚げ物や焼肉をおなかいっぱい食べたらどうでしょう。食べ盛りの中学生男子であれば、がっつり食べても問題ありませんが、大人がそれをしたらふつうに考えても肥満のもとになりますし、胃もたれします。

 体のためには朝ごはんをしっかり食べ、夜に向かってだんだんと消化のよいものにするほうが断然おすすめです。

コツその5 入浴は朝でOK。とにかく早寝に向かって動こう

 朝は交感神経を活発に、夜は副交感神経を高めてリラックスしたほうがよいので、自律神経のバランスからいってもお風呂は夜より朝、入るほうが理想的です。

 朝型生活の私は、もちろん朝風呂です。コーヒーを飲んだり、本を読んだり、鳥の鳴き声を聞きながら入る朝風呂は、とっても気持ちがよくて極楽気分! 

 ご家庭によっては朝風呂にシフトするのが難しいと思いますが、その場合、夜のお風呂ではできるだけ体温を上げ過ぎないようにしてください。そのほうが副交感神経の働きが高まり、眠りにつきやすくなります。

 生きるために必要な食は、夜ごはんを軽くすることで準備や調理にかかる時間を節約でき、時短が可能です。お風呂を朝風呂にできるご家庭は、ぜひそうしてください。

 夜はとにかく早く寝ることに向かうべきです。できることからひとつずつ意識改革していけば、家族の眠りはきっと変わっていきます。