30代後半からの妊娠・出産を考える人に役立つ情報をお届けする本連載。「二人目不妊」をテーマに「二人目不妊治療専用フロア」を備える木場公園クリニック院長にその原因や対策についてアドバイスをいただきます。前回は、読者の約7割が二人目出産のタイミングに悩んでいることや、不妊治療経験者のうち、約半数が二人目のときに初めて治療を経験している実態について触れました。今回は、二人目不妊の具体的な治療の流れ、医療機関の選び方、妊娠率を上げるためにできることを吉田淳医師に聞きました。

不妊治療経験 「原因がはっきりした」「通院日の調整が困難」の声

 前回記事では、読者の約4割が不妊治療を経験しており、そのうち62.6%が二人目のときに不妊治療を経験していたことに触れました。実際に、二人目不妊治療経験者の声をご紹介します。

良かったこと

「きょうだいを作ってあげられたこと」(子ども5歳・2歳)

「治療のおかげで二人目を授かれた。不妊原因がはっきりしていたため、治療を受けていなければ今も授かれていなかったはず」(子ども4歳・第二子妊娠中)

「一人目はタイミング法、二人目はAIH(人工授精)で妊娠。排卵日等がはっきり分からないまま妊活をするより、はっきり分かってタイミングを待つほうがモヤモヤせずに済んでよかった」(子ども3歳・第二子妊娠中)

「無排卵だった。生理が来ている=排卵していると思っていたので、検査をして良かった。ホルモンバランスも崩れていて、妊娠するしない以前に体のメンテが必要だとしみじみ思った」(子ども5歳・2歳)

「1人目を自然妊娠したし、生理も順調だったので問題ないと思っていた。しかし、エコーで見ると片方の卵巣しか排卵していなかった。半分しかチャンスがなかったことに驚き、調べてみてよかったと思った」(子ども4歳・0歳)

「排卵のタイミングが一人目のときと二人目のときで、かなりずれていた。また、ホルモン値も下がり投薬が必要で、調べなければ分からないことがたくさんあった。2年近く二人目ができなかったので、病院に行ってよかったと思う」(子ども7歳・1歳)

大変だったこと

「日常生活と仕事と治療が成り立たない。病院に“明日来て下さい”と言われても、仕事で難しかったり、上の子のお迎えに間に合わなかったりと、すべて中途半端な気がして精神的にきつかった」(子ども5歳・1歳)

「毎月生理がくると、落ち込んでいる姿を子どもに見せてしまい、子どもを不安を感じさせたと思う」(子ども5歳・2歳)

「朝8時からの診察だったので、保育園の送りを夫に頼むなどの調整が必要だった。また、投薬の副作用で体調がよくないなか仕事をするのもしんどかった」(子ども3歳・第二子妊娠中)

「第二子治療中。人工授精5回、体外受精4回でダメ。今度5回目に挑戦するが、ダメなら治療をやめる予定。これ以上続けるのが精神的に金銭的にキツくなってきたので、終わりを決めている。これでやめてしまうと、息子にきょうだいを作ってあげられないのが少し辛い」(子ども2歳)

「不妊専門クリニックだったので、子連れで行けなかったこと。17時半や18時に予約しても混んでいて、保育園の最大延長19時30分のお迎えに間に合わず、諦めて受診せずに帰ったことが数回あった」(子ども6歳・第二子妊娠中)

「金銭面・体力面・仕事の都合をつけることと大変づくしだったが、一番大変だったのはメンタルが不安定になり、夫に対する感情がギスギスしたこと」(子ども9歳・2歳)