英語でサイエンスも学ぶ、サイエンスを学びながら英語を使う

 英語の授業は、英語だけを教えるのではありません。教材はオリジナルのテキストだったり、動画を見たり、様々。例えば、「コモドドラゴン」をテーマに英語で授業をします。「指は何本ある?」「かみついたときの力って、人がものをかむときの何倍?」といった話題を英語で聞き、英語で答える授業が行われます。初めは英語がほとんどできない子どももいます。でも毎日、絵や写真、動画を見ながらたくさん聞いているうちに、だんだん分かるようになります。英語力が追いついていない子どもでも、授業に遅れずについていけるのは少人数制のいいところです。

 英語主任のキャリー・ホクナニ・ゴメス先生からはこんな話を聞いています。

 「最初の6カ月間、ほとんどしゃべれない子がいました。でも、こちらが言っていることは少しずつ分かっているみたいだったんです。そのうち、ちゃんと自分から言葉を発するようになりましたが、なぜ話さなかったのかというと、それは英語力の問題というよりも、社会的な問題というか、ここで言葉を発していいか分からない、ということからくるものだったと思います。シャイだからではなく、間違ったことを言ってはいけないのではないかということが縛っていたのかもしれません

 英語を学ぶときは、ネーティブの人が赤ちゃん時代に言葉を覚えるように覚えたらいいのだと思います。0歳代のころは、文法なんて知りませんよね。だから、英語を学び始めたころには、いちいち『文法が違う』といって正したりはしません。初めから正しい文法は分からなくていいんです。とにかく声を出して話してみることが大切。理解さえしていれば、だんだんにしゃべることはできるようになります。それを根気よく聞くのが私たちの役割です」。

星の誕生をテーマにした授業。子どもたちの手も積極的に上がります。
星の誕生をテーマにした授業。子どもたちの手も積極的に上がります。