ボトムスは「印象を整える」
MB 一つ目は「服は『ボトムス』からそろえる」ですね。基本的に男性は、トップス(上半身に着る服。シャツやジャケットなど)を数多く持っています。ボトムス(下半身に着る服。パンツやスラックスなど)をたくさんそろえている方は少ないと思います。おそらく、トップスを10枚に対して、ボトムスを1枚買うくらいの配分ではないでしょうか。これからオシャレをしようと思う人は、「全身買いそろえたい」、もしくは「トップスを買おう」と考えるのが普通だと思います。
確かにトップスは顔が近いので、見る人の印象を変えることができます。しかし、ボトムスがだぼだぼだったり、破れたデニムパンツだったりすると、どんなにカッコいいトップスを持ってきたとしても、なかなかキメることができないんです。逆にいうと、ボトムスが黒のスラックスとか黒の細身のパンツとかであれば、オレンジのパーカーとか、派手なチェックシャツなど典型的なカジュアルアイテムを合わせても、意外とサマになっちゃうんですよ。
―― 確かに外見のイメージを変えようと思うと、まずはトップスを買おうと考えがちですね。そうではなく、まずはボトムスから手を付けろと。
MB そうです。これは、印象を変えるトップスに対して、ボトムスは「印象を整える」機能があるからです。初心者は、まずボトムスをドレスにすることから始めることをおすすめします。
「印象を変えよう」「オシャレになろう」と思うと、まずは顔に近い目立つ部分であるトップスって考えてしまうのですが、ボトムスをあんまり持ってない状態だと、トップスを買っても買ってもバリエーションの違うダサいコーディネートが増えるだけなんです。逆にボトムスをそろえちゃうと、タンスにたくさん眠っている手持ちのトップスが一気に生き返るんです。
―― 手持ちのトップスが生き返るというのはいいですね。ボトムスがドレスで、トップスがカジュアルだと、靴はドレスになりますね。そのときの靴も黒でシンプルなものが良いのでしょうか?
MB 初心者がまず始めに変われるという意味では、ボトムスと靴は黒をそろえたほうがいいでしょう。なぜ黒かというと、派手なチェックシャツやプリントTシャツなどかなりカジュアルなものと合わせる場合、そのぶん下半身にカジュアルさを打ち消せるようなドレスっぽいものを持ってこないといけないからです。
先ほども言いましたが、ドレスとはスーツスタイルのこと。スーツのデザインは基本的にシンプルなものが多く、色は黒か白、もしくはグレーとかモノトーンが多いですよね。反対に、モノトーンから離れれば離れるほど、カジュアル感と子どもっぽさは増していきます。直観的にも「カラフル=子どもっぽい」は理解してもらえると思います。
なので、大原則「ドレスとカジュアルのバランス」を考えても、コーディネートで使う色はせいぜいモノトーンに一色合わせる程度にするべき。これが二つ目の「色はモノトーン+一色に抑える」です。