大原則と三つのルール
MB 最初にまずネタばらしをしますと、メンズファッションの大原則と、それに伴った基本的なルールは以下の三つです。
● 大原則 「ドレス」と「カジュアル」のバランスを考える
三つのルール
● 服は「ボトムス」からそろえる
● 色はモノトーン+一色に抑える
● シルエットは「I」「A」「Y」で整える
それでは順に説明していきましょう。
まずは、大原則である「ドレスとカジュアルのバランス」ですが、「ドレス」とはスーツスタイルなどの礼装のこと。アイテムでいえば、テーラードジャケット(スーツの上着)、スラックス、ドレスシャツ、革靴、レザーバッグなど。ビジネスや冠婚葬祭で着るスーツを想像すればOKです。
一方「カジュアル」とはリラックススタイルのこと。家でくつろげるような、ラフなスタイルです。アイテムでいえば、スウェットパーカー、色落ちデニム、スニーカー、Tシャツ、リュックなど。いってしまえば、近所のコンビニに行くときの服装ですね。
そして、このドレスとカジュアルのバランスをうまくとることが、オシャレの大原則なんです。カッチリし過ぎず、それでいてルーズに寄り過ぎず、「緊張感」と「余裕」を併せ持ったスタイル、これがメンズファッションにおいてオシャレとされるコーディネートです。
―― 日本の男性は、平日はカッチリとしたスーツスタイル、休日はTシャツとジーンズみたいなラフな服装が多いですが、その中間にするべきということなんですか?
MB そうですね。ここで注意が必要なのですが、長身でガッチリした体型の欧米人であればドレスとカジュアルの割合は「5:5」でサマになるのですが、僕も含めた胴長短足、童顔の日本人の場合は、中間だと子どもっぽく見られがちです。日本人の場合、ドレスとカジュアルの割合は「7:3」でドレス寄り、が黄金比率だと思います。
例えば、テーラードジャケットにスラックス、革靴といったドレスなスタイルに、スラックスではなくカジュアルアイテムであるデニムを合わせる。そうすると、バランスとしてはドレス寄りで、大人の男性らしさを演出することができるのです。
―― 言われてみれば、ジャケットや革靴を休日の街着として着用することはなかったです! 完全にスーツというわけではなく、カジュアルを混ぜることでオシャレに見せることが可能というわけなんですね。
この大原則を実践に移すうえで意識するべき三つのルールについても教えてください!