迷子対策に「旅行代理店の現地支店」の連絡先を持たせた

 長男には保育園でも使っている8Lのリュックサックを持たせ、ハンカチやおもちゃ(スパイダーマンの小さいフィギュア人形)を自分で管理させることに。さらに、迷子対策として、旅行代理店の現地支店の住所と電話番号が記載された書類に長男の名前をアルファベットで大きく書き入れて、「もし迷子になったらこれを見せること」と教え、リュックサックの出しやすい位置に入れて持ち歩かせるようにしました

 連絡先をホテルにしなかった理由は、日本語が話せるスタッフが常駐していなかったからです。正確には「基本的にはいるが、シフトにより不在の場合もあり」ということでしたが、万が一にもそのスタッフが不在の際に長男が迷子になってしまったら、英語が全く話せない長男とホテルのスタッフ、迷子の対応をしてくれた人との間で混乱が生じるでしょう。

 旅行代理店であれば、常時日本人スタッフが出勤しているはずです。早朝・真夜中など店舗が休みの時間は私たち親子も外には出ませんし、日中、何かあったときにすぐに対応してくれて、宿泊先や日程、日本での連絡先を把握している旅行代理店に助けてもらうのがベストではないかと考えました。そのため、航空券やホテルを個人では手配せず、代理店を通して予約することにしたというわけです。

 幸いにも滞在中、迷子になることはありませんでしたが、日系のホテルではなかったり、日本語対応できるスタッフの常駐が確約されていたりしないのであれば、旅行代理店を「困ったときの頼みの綱」にするのも子連れ海外旅行の一つの手ではあるでしょう。

 段取りは整い、あとは出発するのみ。「下」編では旅行中の長男の反応や予想外の出来事、母を泣かせたひと言や、帰国後の下の子との再会の様子などをリポートします。

羽田空港の制限区域内のカフェにて搭乗まで待機。すでに21時を過ぎており、席に着いたらすぐ寝るものだと思い込んでいました
羽田空港の制限区域内のカフェにて搭乗まで待機。すでに21時を過ぎており、席に着いたらすぐ寝るものだと思い込んでいました

(文・写真/樋口可奈子)