全く問題がない“完璧”な家庭はありません。子どもの成長とともに訪れる課題に全員が「チーム」として取り組み、自分達らしい家族を形成すること――それが「ファミリー・ビルディング」の考え方です。幼児教育を通して6000人以上の子どもと接し、数多くの家庭をコンサルティングしてきた山本直美さんが、悩めるデュアラー世代へアドバイスします。夏休みの時期になり、お盆を前に家族そろっての長期休暇を楽しみにしている家庭も多いでしょう。「夏休みだからこそできる、子どもとの遊び方」について、山本直美さんに教えてもらいました

◆山本直美さんの連載「『親だってわかんない!』ときもあるさ」も併せてお読みください!◆
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スケジュールの詰め込み過ぎには要注意

 こんにちは。チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。もうすぐお盆休みですが、皆様いかがお過ごしですか?

 毎年夏休みになると、子どもたちとの過ごし方に頭を悩ませるパパやママが多くなるように感じています。「夏休み」はどこか特別で、いつもの週末より長い時間を親子で過ごせるから、パパやママも張り切りがち。「これをさせたい」「あそこへ連れて行きたい」と予定を詰め込み過ぎてしまい、その疲れから夏休み明けに体調を崩してしまう子どもたちが少なくありません。

 パパやママの中にある夏休みの記憶は、自分たちが小学生以降のものであることが多いのですね。しかも夏休みに放ったらかしにされて、「つまらなかった」「退屈だった」という記憶を思い出したりして、何か予定がないと子どもがつまらないのではないかと必要以上に思ってしまう傾向があります。

 そうしたイメージや経験をベースに、暑い中、詰め込み過ぎの予定を組んでしまうのはNG。幼児期の子どもたちにはハード過ぎて体調を崩す原因になってしまいます。なるべくいつもの生活リズムで過ごし、冷房で冷え過ぎないよう上着を羽織ったり、体を冷やす食材を取り過ぎないようにするなど、体調管理には十分気をつけたいのが夏休みでもあります。スケジュールを埋めようとして、「与えなきゃ」「やらせなきゃ」という気持ちが先走ってしまわないようにしたいものです

 では、子どもたちにとっての「遊び」とは何でしょうか?