「中学受験の天王山」と言われる小6の夏休み。多くの受験生が毎日たくさん勉強をしてきたことでしょう。ところが、その成果を出すはずの9月のテストで、まさかの成績ダウン! 「これはよくあるケースですから、悲観することはありません。むしろ、本番にピークを迎えるには、必要な試練なのです」と話すのは、本連載でおなじみの西村則康先生です。それは、どういうことなのでしょうか? 詳しく聞いてみました。

どうしよう! 夏休みあんなに一生懸命頑張ったのに成績がダウン

 6年生の受験生にとって、この夏休みはとてもハードな40日間だったことでしょう。朝から晩まで勉強し、思いっきり遊べた日は1日あるかないか。こんなに頑張ったのだから、きっと成績も伸びているはず。その成果を見るのが、8月末または9月の初めに行われる組分けテストと、9月末に実施される合不合判定テストです。

 ところが、残念なことに、ひと夏一生懸命頑張ったのに、夏休み明けのテストで成績が上がる子は全体の約4割。半分近くの子は成績が下がってしまうそうです。

 それは、なぜでしょう?

 「一番の原因だと考えられるのは、夏に学習した膨大な知識を、頭の引き出しの中に乱雑に放り込んだまま、テストを受けてしまったことです。6年生の夏休みは、毎日講習が続き、宿題もたくさん出されます。講習のある日は、その日学習したことを振り返り、頭の中を整理整頓するための『復習』の時間が不可欠ですが、翌日にはまた講習があるため、まずは宿題を終わらせなければと思ってしまう。しかし、『復習』の時間を飛ばして、授業内容の理解が曖昧のまま、宿題をやろうとしても、解くことができません。解けない問題に時間が奪われ、ますます焦りが募るだけです」

 「また、夏休みは塾の講習の勉強に加え、苦手分野を克服するための勉強もしなければなりません。つまり、やるべきことが山積みなのです。真面目なお子さんほど、すべてをやらなければ!と思ってしまいますが、それはとてもムリな話。賢い勉強法とは言えません。あれもこれもやらなければと気持ちだけが焦り、“アタフタ勉強”になってしまいます。“アタフタ勉強”になると、問題をじっくり読むことができず、ミスを招きます

 「夏休みの理想の学習は、前回記事『中学受験 6年の夏は現時点の力の見極めが肝心』でお伝えしました。しかし、いざ夏休みが始まってしまうと、その通りにはできなかったというお子さんもいるでしょう。でも、そこは今さら後悔をしても仕方がありません。大事なのは次につなげていくことです」

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次ページから読める内容

  • 夏の疲れ、運動会の準備……、9月には成績が上がりにくい理由がある
  • 9月の目標はこれ以上成績を下げないことと、体を休ませること
  • 10月から徐々に上昇させ、ピークを本番に持っていくイメージで

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