龍太くんの回答パターンから弱点を見つけた西村先生は、次のような課題を出しました。

【西村先生が龍太くんに出した算数の課題】

① 毎日、計算問題をやる

 龍太くんは分母の違う計算をするときに時間がかかります。計算は毎日トレーニングすることで力をつけていきます。

②授業の復習をしっかりする

 基本の知識があいまいなのは、授業をちゃんと聞いていない証拠。「聞いていたつもり」ではダメです。「授業をちゃんと聞く」ために、授業中、先生の説明で分かったこと=○、だいたい分かったこと=△、さっぱり分からなかったこと=×の印をつけるようにします。

 家に帰ったら、まず○と△を復習します。上位層の子なら○は省略してもいいのですが、龍太くんのように下位クラスにいる子は、分かっていても自信を取り戻すためにやらせましょう。でも、大事なのは△を○にすることです。×については、今の時点ではさっぱり分からない問題なので、今はやらないでおくか、先生に質問をしてみましょう。

 日能研のテキストは、授業で「本科テキスト」をやり、宿題は「栄冠への道」から出されることが多いのですが、「栄冠への道」は授業の内容をきちんと理解したうえで取り組むべき類題演習です。授業の内容が理解できていないのに、宿題だからといってやらせても、意味がありません。まずは基本をしっかり理解することに専念しましょう。

理科は特徴を押さえて覚えることが大事 正確性に欠ける絵は要注意!

 次に西村先生は、龍太くんに理科のノートを見せてほしいと言いました。

 龍太くんのノートにはムカデの絵が描いてありました。パッと見ると、とても丁寧に描いているように見えますが・・・・・・。

西村先生:「龍太くん、ムカデとヤスデの違いは何か分かるかな?」

龍太:「うーん・・・・・・」

 すると、西村先生はノートにムカデとヤスデの絵を描き始めました。

 西村先生、意外と絵がお上手。かなり細かく描いています。

 「いいかい? ムカデとヤスデの違いは、足の数だよ。ムカデは1つの節から1対ずつ生えているけれど、ヤスデは2対。これが、この2つの大きな違いだよ。でも、龍太くんの描いたムカデは、ただたくさんの足を描いているだけ。それでは、ムカデの特徴をつかむことはできないよ」


ヤスデとムカデの違い、ミジンコの体のつくりなど絵で描きながら視覚からも覚えていきます

 絵で描くときは正確さが大事だと、西村先生。他にも様々な予備知識を図解で解説してくれた後、理科の学習についてこう話します。

 「中学受験において、理科は暗記科目という印象があります。確かに中堅校までは、暗記で対応ができるというのも事実です(難関校は暗記だけではなく、思考力も求められます)。しかし、ただ漠然と覚えていては、入試直前になって忘れてしまうことがあります」

 「理科の知識を覚えるときは、例えば植物であれば、カテゴリーごとに分類をして覚えるようにしましょう。そのときに、そのグループにはどんな特徴があるかをしっかり覚えます。また、必ず例外のものがあります。入試ではこれらの例外が頻出していますので、そこは絶対に覚えるようにしましょう」