学校との付き合い方や相談する場所について

 不登校傾向にあるとき、学校によって対応はまちまちです。教育委員会に携わる立場として、正直なところもっともっと手厚いケアを求めていきたいのですが、昨今言われるように教員の多忙化もあり、先生たちだって本当は動きたくても身動きができないという部分があるようにも思います。

 ですから、親としてまずできることとして、お子さんの情報を共有することが一番の重要なポイントだと思っています。担任の先生に直接電話するのが気が引けるときは、連絡帳を活用してください。ただ、連絡帳は子どもも見ますし、子どもによっては「他の子に見られたくない!」なんてこともあります。

 私は付せんを使ったり、ページを変えて他の子の目に触れないような配慮をお伝えしています。それらとともにお手紙を書くこともありかなって思います。幼稚園、保育園のときと違い、先生とのコミュニケーションはとりづらいです。だからこそ、親は一歩踏み出して、子どものことを主体的に伝える姿勢を持つことも重要です。

 また各学校にカウンセラー、ソーシャルワーカーなども少しずつ配置されてきていますし、各自治体の教育委員会にも相談の窓口があると思います。私の住んでいる松戸市では教育研究所が電話相談の窓口を設けて、教育に関する多様な悩みに寄り添ってくれています。他に民間サービスもあります。ご自身のお子様の様子に合わせて、適切な相談場所を見つけていきましょう。

 一つ言えることは、困っていることを「困ってます、悩んでます。」とまず、声に出せた時点で少しずつそのことへの葛藤が目減りしていくことです。私も子どもの「学校に行きたいけれど、行けない…」にたくさん悩んだ時期がありました。

 たくさんのサポーターに支えられて、今があると思っていますし、逆に不登校などの相談を受ける側としての活動もさせていただきながら、一人でも多くの親御さんがその人らしく生きていくためのサポートができることを心から望み、応援させていただいています。「悩む」ことは決して恥ずかしいことではなく、そのくらいわが子を大切に思っているということであり、逆に誇らしく思っていいことです。