わが子が「行きたくても行けない」となったとき、親ができること

 色々な背景があり、現状として行き渋っているお子様がいたら、ぜひちょっとその背景を見てみましょう。そのときに「行けない=ダメ」しかも、「行かせられない親=ダメな親」という方程式はどうぞ持たないようにしてください! すべて「=」で結ばないでくださいね。

 様々な背景があり、その状況から起きた出来事を広い視野で見つめながら、まずは現状苦しんでいるのは「わが子」と認識して、子どもに対してより注意深いまなざしで向き合うことが大切になってきます。親はできるだけ口を閉じながら、余計な言葉を挟まずに「傾聴」という体勢で主体的に聴くコトをお勧めします。「アクティブ・リスニング」ともいいます。

 このとき、刑事ドラマのような尋問にならない(笑)ようにしてください。必死に聴き出すというよりも、能動的に「聴く」ことが大切です。

 「聴く」の漢字の中には、「十四の心」という文字が入っていますが、そのくらい心を広げて聴いてほしいと思っています。例えば、聴くときは対面よりも子どもの斜めに座ったり、横並びになるなどするといいでしょう。つらい話ほど膝をつきあわせて聴き出されるのはしんどいものです。

 また、つらいことを掘り起こすことが現状困難と思ったときは、お子さん自身が今大好きなことや、心が落ち着くような話をたくさん聞いてあげてください。親としてできることは「安心な気持ちと安全な場所にいられること」を保ってあげることです。

 学校での不安で苦しいことを乗り越えていくために、「今」、そのつらさを十分に認めてあげましょう。