子どもに大人気!「てのひらかいじゅう」の飼い方
身近な動物を捕まえて飼うことで私がおすすめしたいのは、トカゲです。表面がゴツゴツして尻尾が長いのがカナヘビで、つるんとしていて尻尾はあまり長くないのがニホントカゲ。見た目がちょっと怪獣っぽいので子どもたちに大人気。私は『てのひらかいじゅう』(そうえん社)という科学絵本を2008年に出版したのですが、今でも重版がかかるほど人気があります。
「ええ、トカゲ?」「爬虫類は苦手…」というママ、パパも多いと思います。確かに敬遠されがちなトカゲですが、カナヘビやニホントカゲは飼ってみると意外とかわいいですし、観察すると面白い生き物ですよ。
<トカゲを捕獲&飼育ケースをセット>
トカゲは都会でも公園など、どこにでもいる存在なのでペットショップでは売っていません。なので、探して捕獲しましょう(笑)。その際、逃げようとして尻尾を自分で切ってしまうことがあるので、尻尾をつかんでも油断しないでください。
捕獲に成功したら、飼育ケースを準備します。カブトムシなどを飼育するプラケースに昆虫マットを敷きましょう。普通の庭にある土でもかまいません。
そこにカブトムシ飼育用の止まり木などを重ねてカナヘビの隠れ場所を作ってあげる。ごちゃごちゃとした感じでたくさん隠れる場所があるほうが安心するので、たくさん積んであげることがポイントです。雑草などをレイアウトしてあげるのもいいと思います。
<トカゲの世話をする>
トカゲを飼育するうえで欠かせないのは水です。小さな容器でいいので水入れを配置して、常に水は欠かさないように注意しつつ、なるべく清潔に保ちましょう。
エサは昆虫類ですが、毎日与える必要があります。ペットショップでトカゲのエサ用のコオロギを扱っているところもあるので、探してみてください。また、自分でエサ用に昆虫を探すのであれば、ワラジムシがオススメ。庭などの石をひっくり返すとダンゴムシなどが見つかりますが、それと似たワラジムシはダンゴムシと同程度で見つかる昆虫です。もし、身近で捕獲できるようであれば、それを与えてください。
カナヘビやニホントカゲは捕まえないと飼えないということと、エサという2つのハードルがありますが、それをクリアできれば、あとは手間のかからない、非常に飼いやすい生き物です。
トカゲは苦手という人でも、飼育してみるとかわいいと思えるようになったという人も実は多いです。お子さんのためにも、ぜひチャレンジしていただきたいと思います!
(構成/國尾一樹 写真/松橋利光)