投資未経験者で、「投資」の「と」の字すらわからなかった筆者。ですが、実際に半年間投資信託を積み立ててみたところ、相場が下がることがあっても、再び上がることがあり、それによって持っている資産が増える可能性があるということを学びました(「 積み立て投信が6カ月で2380円も増えた!」参照)。

 そんな中、大和証券本社で「iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)」について無料で学べる朝活セミナー(朝7時半~8時15分)があると編集部から聞きつけ、さっそく行ってきました!老後資金にはiDeCoがいいと聞いてはいたのですが、詳しい中身までは知らなかったのです。

老後資金は2700万円以上準備する必要アリ

 子どもがいると平日夕方からのセミナーは行きにくいけれど、早朝ならパパに子どもたちのことを頼みやすいので1人でセミナーに行ける!まさにワーキングマザーにぴったりな時間帯。出勤前のビジネスパーソンなど、男女さまざまな方が参加していました。

 セミナーでは、大和証券確定拠出年金ビジネス部の亀石悠香さんが「初心者向け iDeCoセミナー~これからはじめる、iDeCo~」と題して講演。そもそも「老後資金が不安……」とは思っていましたが、いったいどれくらい準備したらよいのでしょうか。その答を、すぐに知ることができました。

「60歳でお勤め先を退職した場合、公的年金が支給される65歳までの間、必要な生活費は月々27万8000円です(総務省 家計調査年報)。これが5年間不足しますので、27.8万円×12カ月×5年=1668万円が60歳~65歳までの5年間で不足する計算になります。

 その後65歳から80歳まで、22万1000円(平成29年度に新たに公的年金を受給請求する場合、サラリーマンのケースの月額で計算)が支給されるとしても、生活費が27万8000円とすると毎月5万7000円が不足することになります。5.7万円×12カ月×15年(65歳から80歳まで)=1026万円が、65歳~80歳までの15年間で不足する計算です」(亀石さん)。

 つまり公的年金だけだと、60歳から80歳までに1668万+1026万=約2700万円が不足するというわけです。

「高齢になれば医療費や介護費用なども必要になるので、実際はこれ以上不足すると考えられます。日本人の寿命は延びていて、90歳の生存率をみると女性は2人に1人、男性は4人に1人が生存している状況なので、2700万円以上の老後資金を貯めておく必要があります」(亀石さん)。

 2700万円以上!結構大きなお金です。これを自分で準備するとなると、なるべく早く始めなければと前のめりになります。

「公的年金は、現役世代が払い込む保険料を財源として現在の年金受給者に支給する仕組みになっています。一方、確定拠出年金とは将来のために自分で積み立てて行う自分で作る年金と言えます」と亀石さん。「イデコは個人型確定拠出年金のことで、厚生労働省傘下の国民年金基金連合会が制度の運営主体となっています」(同)。

 「どこかの金融機関が始めたサービスかな?」と勘違いしていましたが、厚生労働省の元で運営されているものなんですね。