夏休みには、家族でステキな思い出を作りたい。でも、忙しい共働き家庭は、夫婦の休みがうまく合わず、家族旅行に行けない……なんてこともあります。でも、子どもは旅行に行ったり、どこかへ出かけたりすることだけを楽しみにしているわけではありません。遠出はできなくても、家族の夏の思い出は作れます。

 「そんな忙しいお父さんやお母さんにぜひ一緒にやってほしいのが、夏休みの宿題の定番、自由研究です。自由研究=大変そう、と思っている人もいるかもしれませんが、実はたった30分でできてしまう自由研究もあるんですよ」。そう話すのは、中学受験専門の個別指導塾SS-1の理科主任 辻義夫先生です。日経DUALでは夏休み特集として「自由研究の楽しみ方」を3回にわたって展開。前回、低学年向け自由研究に引き続き、第2回では高学年におすすめの自由研究を紹介します。

【夏休み自由研究2017 特集】
(1)料理も立派な自由研究の題材 親子で豆腐作り
(2)焼きそばがカラフルに! 理科の興味は“驚き”から ←今回はココ
(3)プロが伝授 自由研究のカッコイイ見せ方・まとめ方

まるで手品を見ているよう! いつも食べている焼きそばがカラフルに大変身

 子どもが高学年になると、やれることが増え、親も「ああ、あれをやってくれると助かるなぁ~」と期待してしまうことがあります。例えば、夏休み中のお昼ごはんづくりなどです。

 しかし、現実は「え~、面倒くさいよ。お母さんが作ってよ」など、率先してやってくれない場合が多い・・・・・・。そんなときにおすすめなのが、自由研究を兼ねた「カラフル焼きそば」です。「料理なのに、自由研究?」と思った人は、前回「料理も立派な自由研究の題材 親子で豆腐を作ろう!」を一読してくださいね。

三人の小学生が実験! 写真左からあおいちゃん(小4)、辻先生、すずかちゃん(小4)、さえかちゃん(小1)
三人の小学生が実験! 写真左からあおいちゃん(小4)、辻先生、すずかちゃん(小4)、さえかちゃん(小1)

 今回も小学4年生と1年生の姉妹のすずかちゃんとさえかちゃん、お姉ちゃんのお友達の小学4年生のあおいちゃんに挑戦してもらいました。

 用意するものは、紫キャベツと焼きそばとレモン汁。普通、焼きそばに使うのは、緑のキャベツですが、ここでは紫キャベツを使うのがポイントです。

 まずは4年生の二人に紫キャベツを千切りにしてもらいます。二人とも時々家のお手伝いをしているようで、包丁さばきはまずまず。「私もやりたーい!」と1年生のさえかちゃんも乗り気でしたが、今回は高学年の二人に任せることにしました。

紫キャベツを千切りする。ケガをしないよう、手は“猫の手”に
紫キャベツを千切りする。ケガをしないよう、手は“猫の手”に

 

 代わりにさえかちゃんには、次の工程の煮出しをやってもらいました。

 「うわぁ、お湯が紫色になった。なんか毒みたい!」とその色に驚いています。

鍋に水を入れ、千切りのキャベツを火にかけて煮出す
鍋に水を入れ、千切りのキャベツを火にかけて煮出す

先生 「じゃあ、今から焼きそばを炒めるよ! 今日は実験だからお肉やもやしは入れないけれど、入れてもいいからね」

すずか 「この紫色の水はどうするの?」

先生 「焼きそばを炒めるときに、麺をほぐしやすくするために水を少し入れるよね? その水の代わりに、この紫色の水を入れてみるよ。そしたら、どんな色に変わると思う?」

焼きそばの麺を炒める
焼きそばの麺を炒める