毎日仕事や育児に奔走しているママやパパ。せっかくの夏休みくらいは、親子で旅行に出かけたいものですよね。家事の心配をしなくて済む旅先では、時間に追われることもなく子どもとゆったりとした気持ちで接することができます。より楽しみ、家族の思い出をつくるためのポイントは、パパと子どもの父子時間と、詰め込み過ぎないスケジュール設定です。ホテルや旅館などの繁忙期シーズンに安く予約する裏ワザもご紹介します。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
第1回 要注意! この夏流行する3つの病気と水遊び対策
第2回 熱中症対策 正しい水分補給とエアコン活用術
第3回 夏の親子旅 パパは”冒険型”の旅育を ←今回はココ!!
第4回 夏旅完全マニュアル 準備からおすすめスポットまで

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

夏の親子旅は絆が深まり日常にもプラスに

 「親子旅の一番いいところは、時間と気持ちに余裕ができるので、親子の絆が深まること。毎日仕事や育児、家事で忙しいママやパパは、落ち着いて子どもと接する時間が限られています。慌ただしい日常から解き放たれ、自分と家族のためだけの時間を過ごすことで、心にゆとりが生まれ、ゆったりした気持ちで子どもと接することができるんです」

 こう語るのは、旅で親子の絆と生きる力を育む“旅育”を推奨する旅行ジャーナリストの村田和子さんだ。一児の母である村田さんは、子どもが生後4カ月で子連れ旅を始め、9歳のときに親子で47都道府県を制覇したという。

 親子でゆったり旅に出たくても、普段は週末の慌ただしい日帰り旅行になりがちなのがDUALファミリーの常。そんな中で夏休みは、比較的長く休みが取れるタイミングなので、親子旅には最適だと村田さんは話す。

 「子どもたちの日常は、家と保育園、幼稚園などで完結してしまう限られた世界です。非日常の旅に出ると、普段関わることのない人や自然と接する機会も多く、たくさんの“初めての体験”に出合います。それによって五感が刺激され、好奇心も芽生える。例えば、アウトドアなどで一緒に自然体験をして、わが子の新しい一面を見つけたり、何に興味・関心があるのかに気付いたり。そうしたことも夏の親子旅ならではですね」

 特に日ごろ、仕事などで帰りが遅く、子どもとコミュニケーションを十分に取れていないパパにとっては、夏休みの親子旅はとことん子どもと触れ合えるいい機会だ。また普段のママの苦労も知ることができる。

 「未就学児の場合は身支度一つにしても、ママは子どもの準備をしながら自分の準備もしないといけません。普段あまり育児に参加できていないパパは、そうしたママの日常の大変さや苦労を知り、夫婦の理解を深めるいい機会にもなります。旅行後、パパが育児に積極的に参加するようになったという声もよく聞きます」(村田さん)

 長い時間、子どもと感動や喜びを共有することで親子の絆が深まるだけでなく、忙しい日々を忘れてリフレッシュできれば、帰ってきてからの育児や仕事のモチベーションアップにもつながる。夏休みの親子旅は、日常生活にも好影響をもたらす魅力にあふれているのだ。

<次ページからの内容>
・親子旅はどこへ行くかより「何をするか」
・パパと秘密の体験を
・海外の親子旅を楽しむコツと注意点
・旅行の3週間前にキャンセル空きを狙う
・「ダイナミックパッケージ」がお得