社長の育児体験から生まれた「保育士の負担を減らしたい」という思い

―― MEEBOは保育士不足という社会問題を解決するツールとしても期待されています。写真を撮ること以外に、どんなことができるのでしょうか。

土岐 そうですね。MEEBOは、保育園の中で自動で写真を撮ることができるほか、ダンスをしたり、クイズを出したりして園児と遊ぶことができます。

<園児見守りロボットMEEBO(身長28cm 体重約1kg)にできること>

(1) 園児の命を守る ※搭載予定
・ 付属機器を使った簡易検温
・ 地震速報をいち早く通知

(2) 園児の様子を記録する
・ 顔や表情を認識しての自動写真撮影
・ 声かけをしての集合写真撮影

(3) 園児と遊ぶ
・ ダンス
・ クイズ
・ 登園・降園時の声かけ(タイムレコード機能もあり)


一緒に踊ったり、挨拶したりMEEBOと楽しくコミュニケーションする園児たち(撮影協力:駒沢こだま保育園)

土岐 息子(小4)が保育園児だったころは、毎朝保育園に子どもを送るのが私の仕事でした。毎日保育園へ通ううちに、保育士の先生方の仕事の負担をもっと軽減できないかということを常々感じていたんです。例えば、園児の写真整理や手書きで連絡帳を書くという事務的な作業はもちろん、毎朝子どもたちの検温をしたり、午睡中の乳児の事故防止に五分おきにチェックをしたり、といったルーティンではあるけれど、欠かせない作業もそうですね。そうした負担を手助けする役割として、MEEBOの機能を一つ一つ開発してきました。


睡眠・健康状態を自動モニタリングするほか、記録作業までを自動化し、保育士の仕事の負担を軽減する


子どもたちの体温を自動で瞬時に計測

―― 「るくみー」「MEEBO」と開発を進める中で、家族にとっての利便性がありながら、保育士にしかできないこと、自動化できることのすみ分けはどのように考えていますか?

土岐 子どもたちの成長を支える、そして子どもたちの教育や人間同士の関わりについては、絶対に保育士さんにしかできないことだと思うんです。

 そうした子どもたちの保育や教育に関わる部分に全力を尽くしてほしい、という思いがあり、そのために保育士の負担を軽減するにはどうすればいいか、ということを考え続けてきました。

 それが、「スマート保育園」の構想につながっています。

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 ユニファの「スマート保育園」という構想とはどんなものなのでしょうか。この事業アイデアは、2017年3月に米国サンフランシスコで開催された、世界規模のピッチコンテスト「第一回スタートアップワールドカップ」で認められ、見事優勝! 1億円の投資資金を手にし、各国の海外投資家から大きな注目を集めました。

 次回は、園児見守りロボットMEEBOを取り入れた保育園に潜入。「スマート保育園」へ向けての新たな事業展開について、さらに土岐さん自身の家庭独自の共働き協力法についても詳しく聞いていきます。

(取材・文/玉居子泰子 構成/日経DUAL 加藤京子)