「寝かしつけに長時間かかり、発狂しそうになる」

 「『ワンオペ』状態であることについてどう感じていますか」という質問については、「やや辛い」57.0%、「とても辛い」31.6%、「特になにも感じない」7.9%、「まったく平気である」2.8%、「逆にやりがいを感じる」0.6%という結果となり、9割近くの人が辛いと感じています。

 「とても辛い」「やや辛い」と答えた方に、どういう点が辛いか具体的に聞いてみました。夫が自由に仕事や自分のために時間を使っているのを横目に、家でも職場でも休みなく働き続けて疲弊し、感謝の言葉ももらえない状態で、子育ての全責任を1人で担う重圧に耐え、ギリギリのところまで追い詰められている女性像が浮かびます。

■夫との不公平感にイラつく

・初めから単身親家庭なら諦めもつくが、そこに夫がいるのに手伝ってもらえないと思うとその不当さに腹が立ち、ストレスが鬱積する。しかも夫は家事育児の最終責任は妻(働いていても、収入が夫と同等であっても)にあると考えており、いかに家事育児労働が男や社会に軽視されているかを思い知らされて怒りと孤独を感じる。

・パートナーは仕事にかこつけて仕事後も自由に過ごしているのに、私には自由時間が少なく、あったとしても自由に謳歌できない(パートナーや祖父母との連携が必要だったり、何となく後ろめたかったり)ことも辛い。

・お互い仕事をしているのに、平日の育児はほぼ私。休日も子どもが嫌がるため、子どもと離れられる時間がなく、心身ともに休まらない。夫は、自分の都合のいいときだけ子どもと関わるので子育ての大変さを理解してもらえない。むしろ「一緒にずっといられて羨ましい」発言をされる。

家事だけでなく、地域の自治会、PTA、子ども会などもよそ事のようにスルーされていること。子どもが体調を崩したときに仕事をやりくりする気が全くないこと。

・寝かしつけに長時間かかり、発狂しそうになるとき。自分は全体がうまく回るように早起きしているのに、向こうは起こさないと起きてこない。自分は朝食を5分で食べるのに、向こうはゆっくり携帯ゲームしながら食べている。

■自分の時間が全くない

・子どもの機嫌や予定に、自分が巻き込まれてコントロールを失う。

・自分時間がほとんどないので、ストレスの解消ができずたまる一方。

休日が休日にならない。マイナスをゼロに戻すだけで週末が終わる(ゼロになればよいほう)。

・在宅時は、分単位でやることがたくさんあり、夜中まで常に忙しく動き回っている。

・自分も仕事量が多いのに、定時で無理やり切り上げること。常に時間に追われていること。帰れば帰ったで息つく暇もなく家事をこなし、疲労が残ったまま、定時で帰るためにまた全力で仕事をこなさなければならないこと。これが毎日続くのかと思うこと。

・家事仕事育児で疲弊して、他のことなど考えられない。

■子育ての全責任を1人で負うプレッシャー

しつけや教育方針を1人でコントロールしなければならないプレッシャーがある。

・子どもの相手(宿題や習い事、日常生活のしつけなど)を毎日1人で背負わなければならない。

・雨の日も風の日も、自分が風邪でも高熱でも、旦那が仕事で不在なので育児をやらざるを得ない状態が辛い。父親不在なのでせめて母親だけは1秒でも長くいてやらなくてはというプレッシャーから、自分の時間も心の逃げ場もない。

・疲れが限界のとき、子どもたちにイライラしているとき、10分でも離れて冷静になればまた切り替えて育児に取り組めるのに、その10分さえも許されない。

毎日寝不足、通勤の電車の中で常に料理と買い物のこと、子どもの保育園の用意しないといけないグッズの買い物のこと、日用品のことなどを考えないといけない。また長女が次女をいじめたり、次女がわざと食べ散らかしたり、2人同時に泣いたりすると頭が働かなくなり、怒りたくないのについ怒ってしまう。どちらかをフォローしてくれる大人がいると少しは心の余裕ができると思う。

身体的に限界、愚痴を聞いてくれる人がいない、孤独な子育て。

■自分だけ仕事に打ち込めない

・夫のスケジュールに合わせてしか自分の予定を組めない。

・正規職員だが、時短で思うように仕事に専念できず出世ができない。

・フルタイムで男性と同じように働いているが、家事育児についても主たる担い手であるため、家族の時間軸に合わせて動く必要があり、うまくいかないことがある。男性の同僚や上司は今日は飲みたい、というときや今日はこの仕事を終わらせたいという場合に柔軟に対応できるので羨ましい。こちらは子どもを家で待たせているため、どうしてもリミットがある。

・育児家事のために私は早く帰る人、だからそれ以降の仕事はできない、という認識が上司にはある。配慮してくれているのはありがたいことなのだが、逆に、今までの業務経験からいくと本来自分に任されるべき重要な仕事を、他の人に割り当てられてしまった。

■感謝どころかダメ出しされる

・そういう状況だということをパートナーが理解していないところが辛い。自分は「やってあげている」「手伝ってあげている」と思い込んでいるところも辛い。

・やったことについて全く評価・感謝・ねぎらいなどがないこと。不平・ダメ出ししか出てこない。

・家事育児には報酬もなく休みもない。どこまでやるかも自分次第で頑張っても気づいてもらえないが手を抜くと気づかれる。自分も休みたいが疲れている夫に頼みにくい。

外での仕事よりも家事育児のほうが楽だと思われている点。結局育児「休暇」と呼ばれている間は、このように考える人も少なくないと思う。

・不満を訴える相手もいない。

■夫と交渉するのがとにかく面倒

・毎日ぐったり疲れている中で、どっさり残った家事をやらないといけないのはとてもしんどい。夫は言えばやってくれるのだが、やってくれないときに、どのタイミングでどう伝えるかを悩むだけでぐったり疲れる。だったら自分でやってしまおうかと思うときもある。

・パートナーの顔色を見ながら頼まなくてはいけない点が辛い。

夫の意識改革をしていくのが辛い。いちいち説明をしなければ分かってもらえないし、話したところですぐには理解(共感?)してもらえていないと感じるところが辛い。夫が育児自体を自分事化して考えていないのが辛い。

■なぜ夫の世話を妻の私が……

・自分の体調が悪いとき、仕事でぐったり疲れているときに育児はともかく、主人の世話までしないといけない点。

・夫が家にいるのに、何もしない、しようとしないうえに、夫の世話までしないといけないことに腹が立つから。何度も言ってきたが、全く改善されないので、今は言うのはやめた。夫がいないほうがよっぽど楽。

・家事・育児はもう5年もしているので、要領よくできるが、旦那の世話が辛い。平日旦那が休みなのに、仕事して帰宅した私が夕飯を作る。旦那は洗濯は干すが畳まない、しまわない。出した物をしまわない。服を脱ぎっぱなし。旦那がいない日のほうが部屋が片付いている。