<アンケート概要>
アンケートは、日経DUALの読者を対象に、2017年6月に実施。491人が回答し、うち女性が95.5%、男性が4.5%だった。「結婚している」97.8%、「結婚していない」(離婚・死別)1.8%、結婚していない(未婚)0.4%。子どもの人数は「1人」(2人目妊娠中含む)が48.7%と最も多く、次に「2人」(3人目妊娠中含む)43.2%、「3人」(4人目妊娠中含む)6.1%と続いた。
「俺だって仕事してる。俺が頼んで働いてもらってるわけじゃないから」
育児や家事の分担比率を変えたいと、夫婦で話し合ったことがある人は多いようです。「これまでパートナーと話し合ったことはありますか」という質問には、66.8%が「ある」と回答しました。ただ、その結果は芳しくありません。下記のような、“残念な反応”が多く寄せられました。
下記は、話し合ったことがある人に対して、「何について、どのように話し合いましたか、また、パートナーからの反応はどのようなものでしたか」と質問し、寄せられた回答です。
【伝えた内容】 自分のほうが負担が大きいことを伝えた。
【反応】 2人目を望んだのはそっちだろという言い方をされ、話し合いにならなかった。
【伝えた内容】 ゴミ出しや風呂掃除をやってほしい。洗い物を食洗機に入れてほしい。
【反応】 俺だって仕事してるんだから。俺が頼んで働いてもらってるわけじゃないから。
【伝えた内容】 帰ってから何をしているか、時系列を追って話した。
【反応】 自分には、毎日それはできないな、と言われた。適材適所がいいというような旨を伝えられた。
【伝えた内容】 もう少し家事をしてほしいということと、子どもの世話をしてほしい ということをお願いした。
【反応】 俺が家事をするなら、俺の会社の近くに引っ越せ、家事育児のせいで俺の給料が下がっても文句言うな!と、話し合いにならなかった。
【伝えた内容】 いるときは、洗濯物を夕方に入れてほしい、自分の洗濯物だけでも畳んでもらいたい。出かけるときは捨てるゴミがないかと気にしてもらえないか。休みの日は起床後シーツなど洗うので、洗濯機を回してほしい。
【反応】 分かった、と言ってその日はやるけど、その後は言わないとしない。しても、洗濯物を畳むだけで、しまうところまで頭が回らない模様にいら立ちを覚え、話すのをやめた。なぜ、その家事が必要なのか、先に何が続くのか想像力がないようで面倒。
【伝えた内容】 家事育児の分担が平等ではないので、2人で分けたいと提案した。私としては、保育園の送り迎えなど時間的に許すならやってほしかった。
【反応】 「平等の意味が分からない」と答えられ、そのまま保育園時代は過ぎた。その後も同じような話を持ちかけたが、根本にある考え方がすれ違ってしまう。
【伝えた内容】 保育園時代、お迎え~夜間の家事・育児を、基本自分がやることになっており、残業や仕事の付き合いがあるときには、へりくだってパートナーにお願いしないといけないのが納得できなかった。週2日くらい、パートナーにも分担してもらいたいと言った。
【反応】 話し合いが冷静にできなかったのもありますが、私が勝手に遊ぶ時間が欲しいだけだろ的なことを言われて、非常に心外であり、腹が立ちました。
【伝えた内容】 子どもをお風呂に入れてほしい。休みの日に子どもを見てほしい(その間に1人で買い物や美容院に行きたい)。
【反応】 分かってくれたが、子どもが嫌がるのを理由にやりたくない様子(不機嫌になるのを私が見ていられず、夫の機嫌も取らなければならないため、かえってしんどくなった)。
【伝えた内容】 具体的にどんなことならできるか。自分のこともまともにできない夫なので、せめて自分の面倒を見るくらいできないか話し合った。
【反応】 「頑張ってやる」との言葉だが、実際は1日もできない。揚げ句、「お袋はやっていた」と専業主婦の義母と比較される。
【伝えた内容】 子どもが病気のときの看護休暇取得の分担について(パートナーは有休MAX40日、自分は毎年欠勤。せめて欠勤にならないようにしてもらえないか)。日ごろの家事育児をやらないことに加え、自分の予定も言わないことによるこちらの迷惑度について。
【反応】 無反応(だんまり)。返答・回答なし。そして逆ギレ(うるせぇっと怒声)。
【伝えた内容】 家事育児のタスクを全部紙に書き出して、分担を話し合った。この中から自分ができることを1つ2つ選んでほしいと伝えた。
【反応】 俺ができることほとんどないやん、ってキレられた。雰囲気は険悪に。
「変えたいけれど、変わらないと思う」が7割も
「自分がワンオペだと思う」(「ほとんどワンオペだと思う」も含む)と答えた人に、「現状を変えたいと思っていますか」と聞くと、なんと72.5%もの人が「変えたいと思っているが、変わらないと思う」と回答しました。過去に話し合って不毛に終わった経験が影響しているのか、現状に不満はありつつも、大多数の人が諦めている現実が浮かび上がります。