熱中症患者が急増中
阿真京子です。総務省消防庁は、全国で7月3日~7月9日の1週間に5269人が熱中症で搬送されたと発表しました。その前の週の1977人から大きく増加しており、消防庁は、適度な休憩やこまめな水分補給といった予防策をとるよう呼び掛けています。
数十年前より明らかに平均気温が高くなり、夏場は室内外問わず、熱中症で搬送される人が後を絶ちません。しかし、環境省は「熱中症は死に至る可能性のある病態(病気)であるが、予防法を知っていれば防ぐことができること、適切な応急処置を知っていれば救命できること」(熱中症環境保健マニュアル2014より)とうたっています。
乳幼児の場合は、熱中症のそもそもの原因である脱水症になりやすく、進行も非常に早いため、脱水のサインに早い段階で気づき、対策をとることが大切です。予防法と対処法を知って、しっかり防いでいきましょう。
まず、熱中症にかかりやすい環境は、気温28度以上、湿度75%以上、風通しの悪い場所の三つです。こうした環境下にいる場合は、エアコンをつける、屋外なら風通しのよい日陰に移動するなどして、長時間その環境にとどまらないようにしてください。
加えて、体調が良くない、暑さに体が慣れていないなどの個人の体調による影響とが重なることにより、熱中症発生の可能性が高まります。
子どもは背が大人より低いため、屋外にいる場合は地面の照り返しによってより高い温度にさらされます。また体温調節機能が未発達な上、代謝が活発なので、大人が気付かないうちに体内の水分を失っていることがあり、急速に脱水症が進行しやすいのも特徴です。