学力差の激しい公立中で、ブレない軸を作れるか?
公立中学には、いい意味でも悪い意味でも「いろんな子」がいます。その中で得られる経験は、私立中高一貫の純粋培養生活の中では決して得られない、リアル社会勉強であると第2回でもお話ししました。しかもタダで、家から近い。
いい部分は案外多いのです。その一方で、問題も確かにあります。いろんな子がいるということは、学力差も大きいということです。それが教室に40人です。
プロ家庭教師の私に言わせれば、グループ学習の限界は最大で10名です。でも日本の学校で1クラス10名は不可能。だったらせめて、同質&同レベルの子を集めて授業しよう、それが私立中学のやり方です。
では、公立中学は? 正直言って、混迷しています。
生徒の人数は多く、学習内容の到達度にはバラつきがあり、レベル差は開く一方。教師たちは「いったい誰に向けて授業すればいいのか?」と困り果てていると聞きます。そんな中だからこそ、公立中に入ったら上位30%をキープしなくてはいけません。至上命題といってもいい。それがこの社会で生き延びるための最初の関門だからです(第3回参照)。
では、混乱の中で周囲に引きずられず上位をキープできる子とはどんな子なのか。それは中学入学までの育て方に、ある共通点があるのです。キーワードは「国語力」と「体験」です。