その理由を読み解くと、「子どもには好きな道を歩んでほしいから」(31.8%)がトップ。「子どもに親の考えを押し付けたくない」という回答も10.3%となり、4割以上が「子ども自身の気持ちを優先させたい」という理由を挙げている。これは冒頭で紹介した「親としてありたい姿勢」の回答とも一致。やはり、子どもの職業選択はできるだけ本人の気持ちを大事にしたい、という親心が見えてきた

 一方で、職業事情をよく知るDUAL読者ならではのクールな理由も。子どもに自分と同じ職業に就いてほしくない理由として「子どもが成人するころには親世代が思いもつかない職業が現れそうだから」(23.4%)、「その業種・職種の内情やデメリットをよく知っているから」(21.5%)という冷静な声も上位に挙がった。

 ちなみに、「自分と同じ職業を子どもにも薦めたいと思うことがある人」は「仕事の話を子どもにする」比率も高いことが分かった。自分と同じ道を歩んでほしいと思う親は、仕事の話をより積極的に子どもにすることで「潜在アピール」しているのか。あるいは、仕事の話を思わず子どもにしてしまうほどやりがいのある仕事に就いているから、同じ職業を薦めたくなるのか。どちらかだろう。

 いずれにせよ、総じて傾向として見えてきたのは「わが子の職業選択は、わが子の意思尊重で!」という思い。

「親と同じ仕事を薦めたい」職種は専門職(医療関連)

 しかしながら、現実社会を見渡してみると、「いい就職のために」と早くから熱心に教育に投資する親も少なくない。本当に本当に、子どもの思うままの選択でいいと思っているのか?