こんにちは、とけいじ千絵です。私は、「審食美眼(=食に対する審美眼)を磨き、彩りある食生活を」をモットーに、子どもを持つパパ・ママ向けに講座を開いたり、フードアナリストとして企業の商品開発のお手伝いや執筆活動をしたりするなど、「食育」に携わっています。

 今回は、講座でも質問が多い、保活で使える保育園の給食チェックポイントについてお話をしてみたいと思います。

認可園でも給食や食育での取り組みはそれぞれ異なる

 保育園に入園すると、わが子が食べることになる給食。保活では保育園それぞれが園の特徴を話してくれますが、まだ保育園に預けた経験がなければ、特徴を聞いてもなかなかイメージしづらく、漠然と見て帰ってくることになってしまうかもしれません。

 認可保育園というと、どこも同等のクオリティーと想像しがちですが、認可保育園でも園によってカラーは異なり、特に給食や食育への取り組みは、それぞれの園で違いが出やすいポイントです。園内調理か仕出し弁当か、大手の保育施設運営会社か小規模か、業者による調理か独自に栄養士・調理士を雇用しているかなどの違いで、給食は全く異なってきます。

 そこで、保育施設の給食監修も手掛ける私が、保育園の給食でのチェックポイントをお話しします。

1.チェックすべきは幼児食

 育休から復帰する場合は、多くの方が0歳児クラスや1歳児クラスからの保育園入園を希望しますよね。その場合は、対象月齢の部屋、対象月齢の一日の活動スケジュール、そして食事に関しては、0歳児または1歳児の給食、すなわち離乳食をチェックして、その内容がきちんとしたものかを判断すると思います。なかなか幼児食を見るという発想にはならないかもしれません。

 ですが、まず見るべきは「幼児食」です。幼児食とは、離乳期を終えたおよそ1歳半以降の子どもが食べるいわゆる子ども用の食事です。一般的に味付けが薄く、食材の大きさも小さく、食べやすい形状になっているものです。

 0歳児の離乳食は使用する食材が少なく、献立レパートリーも豊富ではないため、幼児食の献立をまず作り、そこから取り分けをして、つまり幼児食の献立で使用する食材を用いて離乳食を作ることがほとんどです。ですから、幼児食における献立の枠組みがきちんとしていることがまず大切になります。