タバコそのものよりも危険な“タバコ水”
誤飲の中でもタバコは際立って多いため、専用電話が設けられています。特に気を付けたいのが、“タバコ水”。バーベキューや花見など、屋外で灰皿代わりに使ったペットボトルの水を子どもが誤って飲んでしまう事故が多く見られます。
子どもはジュースの入れ物があったら、中身を確認しないで飲んでしまうことが多く、タバコそのものを食べてしまうのに比べて、一度に大量のニコチンが体内に入るため注意が必要です。タバコそのものは1本で乳幼児の致死量ですが、タバコ水は理論上、10ccで致死量になります。
電子タバコや加熱式タバコは、匂いや煙が少ないという情報だけで安全なイメージがあるのかもしれませんが、カートリッジ部分にはタバコの葉を使用しているので、誤飲の危険性は通常のタバコと変わりません。
「吐かせてよいものと悪いものがある」と、よく耳にしますが、「食道を再度通ることでかえって体を傷つける恐れのあるものは吐かせない」と覚えておくとよいでしょう(例:針などのとがったもの、揮発性の高いもの、強アルカリ、強酸などのもの)。
安全教育が大切! 0歳でも「してはいけないこと」を伝えよう
生後10カ月ごろからは大人の語調や雰囲気で「してはいけないこと」を理解します。早いうちから安全教育を行いましょう。
●10カ月ごろから・・・「いけません」で手を引っ込められます
●1歳ごろから・・・親の要求が理解できます
●1歳半になると・・・簡単な命令(指示)を実行できます
※月齢・年齢はあくまで目安で、個人差があります
繰り返しになりますが、日本における1~4歳の子どもの死因の第2位は、不慮の事故です。不慮の事故は子どもの安全や生命を脅かす最大の健康問題と捉え、親ができる予防策、気を付けられることを実践していくことが大切です。
(構成/中島夕子 写真/鈴木愛子)