「普段家族と生活できる、それだけで幸せだと感じる」

 国立がん研究センターの推計によると、18歳未満の子どもを持つがん患者の全国推定値は年間5万6143人で、その子どもたちは8万7017人、患者の平均年齢は、男性は46.6歳、女性は43.7歳。親ががんと診断された子どもの平均年齢は11.2歳で、18歳未満のうち0歳から12歳までが半数を超えることが分かった。


交流会会場にはキッズスペースが設けられ、初対面の子ども同士すぐに仲良しに! 子どもたちの明るい笑い声が響く

 西口さんは、キャンサーペアレンツの活動の意義や今後の課題を次のように語る。

 「僕のときはそもそも情報がなかったから、僕や妻、小学2年の娘と同じ悩みを感じてほしくないと思いました。当事者は、体の痛みや副作用の治療のことももちろん悩みますが、一番悩むのは、落ち込みや不安、恐怖、これからの生き方に関する精神的なことが大きい。そこは医師も対応してくれないし、当事者同士が話したほうが解決できることもあるのではないかと考えています。同じ病気を持つ子育て世代の不安を少しでも解消できるよう活動を続けています」

 「キャンサーペアレンツのサイトは、現在日記を書くとか、誰かの投稿に『いいね!』を押すかとか、つながった方とメッセージ交換をするとか、ごくシンプル機能が中心ですが、今後はこれだけではなく、より気軽に、より深いアクションを起こせる様々なコンテンツを追加していきたい。後は賛否両論ありますが、サイトやイベントを運営するのにもやはりお金がかかります。寄付金のような一時的な資金ではなく、当然できることはやっていく中でいかに持続可能な状態で運営資金を得ていくかが課題。『サイトができてよかったね』ではなく、10年後20年後と続けていくために資金が必要です。持続可能な運営を模索しつつ、東京、大阪、名古屋はもちろん、他のエリアでも今回のようなリアルに交流できる場を今後も企画していきたいです」

(文・構成/日経DUAL 加藤京子)