日本のプロ野球を経由せずにメジャーリーガーとなった、初めての日本人選手であるマック鈴木さん。その人生は、波瀾万丈そのものでした。子どもの頃に受けた教育、メジャーリーガー、プロ野球選手としてのキャリアから、小原正子さんとの出会いや家庭生活、2人の男の子の育児、さらには新しく始めた「英語野球教室」まで、自身の半生を語ってもらいました。盛りだくさんのインタビューです!

小原正子さんとの結婚、そして二児の父へ

日経DUAL編集部(以下、――) マック鈴木さんは日本のプロ野球を経由せずに、メジャーリーグにデビューした初めての日本人選手として知られています。メジャーリーグや日本のプロ野球でご活躍後、世界中のプロリーグを渡り歩き、2011年に現役を引退。その後、2014年にお笑いタレントの小原正子さんとご結婚され、現在は2児(2歳と0歳の男の子)の父として、育児にも積極的にかかわっています。色々お聞きしたいことはありますが、まずは小原さんとの出会いから聞かせてください。

マック鈴木さん(以下、敬称略) きっかけは、知り合いに誘われて、小原が東京・六本木で経営していたバーに客として行ったことですね。2011年の秋ごろのことで、選手兼監督を務めていた関西独立リーグの神戸サンズを退団し、現役を引退したばかりでした。最初は友人で、そこからだんだんお付き合いになっていったという感じですね。

 その頃はちょうど僕が何もしていない無職に近い時期で、逆に彼女はお笑いコンビとしてバリバリ稼いでいたときでした。「このままじゃいかん、なんとかせな」という気持ちになったんですが、日本ではオリックス・バファローズで3年、独立リーグで1年のトータル4年しか在籍しておらず、野球界の人脈はないに等しかった。それなら、僕にあるのはアメリカで培った英語力しかない。これを使って何かできないか――。そう考えたことが今やっている「英語野球教室」につながるのですが、それは後ほどお話ししましょう。

 ともあれ、2014年に結婚。それまで、特に結婚するということについて意識したことはなかったですが、実際してみると、これからは彼女をしっかりサポートして、大事にしようという気持ちになりましたね。婚姻届1枚で、責任感って生まれるもんだなと思いました。結婚後、すぐに第一子の誠希千(せいきち)が生まれたので、なおのことその思いは強くなりました。