妻から夫へのメッセージ
夫が銀行員であり続けなくても構わないと私は思っています。退職後の人生が長いことを考えると、ネットワークを更に広げてアンテナを張り、自分のスキル、能力を発揮して社会に還元して、食べていけるようになってほしいな」

夫から妻へのメッセージ
「初めてのお母さん業を体当たりで頑張ってきてくれて、ご苦労さま。息子が大きくなり、色々と分別もついてくるようになってきた折に、社会人として頑張って、悩んで、活躍しているお母さんを示せるのはとても素敵なことだと思います。これからも健康に気を付けながら、自分の進みたい方向にがむしゃらに突き進んでください」

リスクに備えこれからも2本柱を基本に。資産運用は夫が担当

 結婚以来16年間ずっと共働きの夫婦ですが、結婚当初はお互いの収入を全く把握しておらず、現在もお財布は別々なのだとか。「これからも2本の柱で家庭を支えていきたい」というおふたり、それそれが収入の一部を出し合って貯蓄用の口座に入れ、それを章文さんが銀行員の知見を生かして運用しています。「家計は、家賃や光熱費は夫、習い事や塾代などの子ども関連やレクリエーション費は私、と項目ごとに費用分担を決め、結婚以来ずっとそれでやってきています。家族で海外旅行というような何十万円とかかるものに関してはいったん私が出し、後から『半分ちょうだい』と大ざっぱに精算しています」

 仕事面ではそれぞれが自立しながらも、家庭面では話し合いを欠かさず、互いへの信頼感を持続しているおふたり。ダイバーシティ時代の新たな夫婦のスタイルと言えそうです。

参考にしたい! 夫婦のスタイル
・ それぞれの意志を尊重して干渉しない、良い意味でドライな関係
・ お互いに補い合い、できる方ができることをするスタイルになっている
・ 忙しい中でもコミュニケーションがきちんと取れている。感謝の気持ちを伝え合い、不満があれば溜めずに話し合っている

(取材・文/ひきたりやこ、マンガ/上田惣子)